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痴漢電車

 投稿者:ヤマザキ  投稿日:2017年10月 7日(土)02時52分9秒
  相 変わらず正確性に欠けることを断定的に語る君だけれど、小多魔さんには拙作ピンクに出演してもらったのではなく、旦々舎が出来た頃の、君もエキストラで何 度か駆り出された浜野組の痴漢電車で、ぼくと小多魔さんの痴漢コンビで出演していたのだよ。電車内はもちろんだけど、伊豆の海岸でイチャつくアベックを海 から覗く海中痴漢という設定で、二人で潮に流され、溺れそうになったこともあった。前にも話したが、エロ劇画の編集やって、もっとも影響を受けたマンガ家 が、いがらしみきおさんと小多魔さんだった。連載してもらった小多魔さんの痴漢自伝マンガは貴重なものだったと、今でも思っている。ピンク映画の痴漢電車 は浜野組が多く、拙作はそれほどの数でないと思うが、都電を騙して借り切って撮影したのは、今でも担当者に対して心が痛む。携帯が普及した今では、君に以 前参加してもらった走る電車内でのゲリラ撮影は不可能となり、スタジオを使わざるを得ない。高いけど、電車を備えたセットがあるんだね。委細はメールする が、11月12日の日曜日。不定期に忙しそうな多田くんには声をかけていない。君のような白髪の老人はエキストラとして貴重だ。衣服は3パターンぐらい用 意してもらいたい。当該シーンはピックアップしてDVDで進呈してもいい。映画について色々うるさいことを言う君の、生涯最後の出演映画として。  
 

消息

 投稿者:ヤマザキ  投稿日:2017年10月 1日(日)03時15分14秒
  小多魔若史さんの最近の消息、知らない?
マンガとかエッセイとか、どこかで書いてないだろうか。
実に久しぶりに痴漢電車を撮ることになったのだけれど、出演ではなく、最近の心境とか聞いてみたい。
電車のセットでエキストラが必要。君も来てくれないかな。電車賃は出す。
さりげなく老境の風貌をピンク映画に残すエロ漫画編集者。なかなか風流ではないだろうか。 
 

下々の者へ(その1409)

 投稿者:しおやま・よしあき  投稿日:2017年 9月22日(金)08時33分31秒
編集済
  1 0月13日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 女東條英機・小池百合子をコエダメへ!! ペテン師・前原誠司は落選だ!!! 朝から『日本近代文学評論選』 (岩波文庫)と『戦線』(林芙美子・中公文庫)を交互に。上着と長袖Tシャツだけだと寒い。高崎駅新幹線トイレで、バッグの長袖シャツを取り出して重ね る。一息(老人は寒がりで尿意も頻繁)。前者は文が硬くて難渋中だが、後者のプロパガンダが効果的であったろう事は良~く分かる。物扱いされた支那兵の死 体が、老人の小便並に盛んに登場。林は栄養失調の支那人に負ぶさって川を渡ろうとしたりも(どっかの政務次官?)。敗戦後はおろか戦況悪化後の戦中でも、 確かにまともな神経なら引きこもりたくなるような筆致だ。『朝日新聞』主催の文芸奉公団で、同社トラックでの取材だから(旭日旗風の社旗を車体に掲げ た)、中央公論”ナベツネ&アベ”新社は、2度も中公文庫で刊行したのだろう。

10月12日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 女東條英機・小池百合子をコエダメへ!! ペテン師・前原誠司は落選だ!!! 群馬県の”独占的トリ屋地方 紙”で、死刑は日本の伝統文化説を大キャンペーン中の『上毛新聞』が、自公圧勝の共同通信の予想を、『夕刊フジ』並に嬉しそうに一面トップ左側で大きく。 もう無党派層が選挙に行っても無駄ですよと、現売国泥棒政権の意向を完璧に忖度(堂々と迎合か?)。『東京新聞』の一面下の地味な扱いの対極。ドリル小渕 優子に並ぶ群馬の2大恥部。近所の首都圏大学ビル前の広場で、群馬山村フェアなる行事を開催中。ド腐れトリ屋地方紙『上毛新聞』、コレにも1枚噛んでる可 能性あり。

 午後、会場を散歩。下仁田町、南牧村は出店してたが、富岡市、安中市、藤岡市、高崎市他の主要市の名前は見えず。町や村が主役の行事なのか?(だから山村フェアだっての)でも沼田市のプレートはあったな。どうでもいいが。

 帰宅中の車内での初老夫婦の会話。「立憲民主党への寄付、今日は出来るようになってたよ。早速しといたわ」「やっぱり3000円はセコ過ぎたんじゃ?」 「んな事ないわよ。ウチの経済状態からすれば妥当。5000円なんてとんでもない」「今日の落札数は?」「ゼロ。木曜日の恒例だけど」「………。20代に 自民党支持者が一番多いって話だけど、徴兵制や戦地へは自分達が真っ先だって事が分かんねえのかな。アベ売国泥棒夫婦ファミリーを守るためによ」「馬鹿 ばっかなのよ。新聞や本も読まないで、ヤフーニュースとかばっか見てるから、退化しちゃうのよ」「新聞も全然当てにゃならねえが、自分と違う意見に触れる チャンスはあるわな。ネットニュースで自分の興味ある項目だけ見てると…」「あ、また道のまん中に文庫本が落ちてる!」「5~6冊は散らばってたな。ここ んとこ毎晩だが、どういう目的で?」「汚物、違った小渕優子が平気で当選する地区らしいよ。イカれた奴が多いのよ」「そ…そうだな」

10月11日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 女東條英機・小池百合子をコエダメへ!! ペテン師・前原誠司は落選だ!!! 出勤途上、車中での初老夫婦 の会話。「群馬5区も最低だね。おしめ代まで政党活動費でまかなってた、小渕優子が当選確実だなんて。村のおばさんがあの女の演説会のビラ持って来たか ら、”ウチは要りません!”てゆってやったの」「ドリル腐れ女めが。おまけに社民党と共産党が別々に候補を立てて…。原発推進の連合なんてシカトすりゃい んだよ」「希望の変な女は問題外だけど、どこ入れようかねえ」「お前が共産党で俺は社民党。比例は2人で立憲民主党でどうだ?」「そんな所かな」「千代田 区の娘の2票は、海江田万里と立憲民主党にって言ってやる」「2人ともひねくれてるから、素直に入れるかどうか…」「久々に飯田橋駅前の、”焼肉市場”に 連れてってやろう。コロリだよ」「家庭内買収ね」「立憲民主党、ちょっとカンパしてやるか?」「ちょっとならね。無理しない方がいいよ。今月も副業の出足 は良くないし」「分かってるって」最寄り駅到着。

 西荻窪の「盛林堂」へまず。9月の売り上げは1万チョイで、最低限は確保ってとこ。小野店長と、林哲夫の邪悪さまみれの文章を紙で読みたいなってな話。 「紙じゃないとさ、性悪な真意確認のための再読がしずらいし」「もう2年くらい出てませんか?」「3~4年にはなるんじゃ。そう意味じゃ岡崎武志や古ツア は、実力の割には本の数が出過ぎ。ホント、確かに悪貨は良貨を駆逐するよ」「う~ん。それに対しては何とも返事が…」

10月9日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 女東條英機・小池百合子をコエダメへ!! ペテン師・前原誠司は落選だ!!! 早起きして「シネマテークたか さき」、午前10時40分からのの『米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー』へ。満席(2階・定員64名)。出来は並(坂本龍一の音楽も)。全てに色 気が無さ過ぎる。当人のアジテーションが全然聞けないのはその筆頭(演技と違い、大杉蓮のナレーションは上等)。女性にもモテモテだったろうに、その手の くだけたエピソードはゼロ。聖人君子様一辺倒で、”下町のスターリン”並の扱い。ただこういう先祖帰りしたようなスタイルのドキュメンタリーが、昨今逆に 新鮮に感じれれる面があるのは事実。完全な退歩だと思う。予告で今日の客筋にフィットした、『三里塚のイカロス』が流れる。中身はどうだか知らないが、ア ルバート・アイラーみたいな大友良英の音楽がカッコ良すぎ。また早朝上映だろうが、何とか観に来なければ。

 帰りの上信電車で一昨日からの『錯乱のニューヨーク』の続き。中身は特に難しくは無いが、昼間なのに30ページ位で眼疲れ。『幻華』(松本清張・文春文庫)で一休み。

10月7日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 女東條英機・小池百合子をコエダメへ!! ペテン師・前原誠司は落選だ!!! 夕方、「109シネマズ高崎」 1で『奥田民生になりたい~』。大コケの噂通りに一番小さなスクリーンに追いやられ(定員93名)ながら、客は俺を含めてたった4人。大根仁監督、もう東 宝系劇場ではお目にかかれないかも。けど悪くはなかった。特に前半、ヒロインのあからさまな性の道具視には凄~く好感を。独立系ピンク映画の自分勝手な発 想であり、今時貴重。それが次第次第に浪花節に。主人公が立ち喰いそば屋で涙を流す下りには大失笑。「馬鹿かオメー! 最初の悪乗り根性はどこへ行っ た?」各種エロ本編集者も、社員&下請けを問わずに、経済状態が好転するとろくでもない雑誌を手がけたもん。

 帰りの上信線で『人生散歩術』(岡崎武志・芸術新聞社)読了。コレの前に読んだ『気がついたらいつも本ばかり読んでいた』(原書房)には、正直な所”ま たかいな感”が溢れてたが、コレは軽文芸評論と言うか、レターパックライトタッチで楽しめた。ただ吉田健一は、大して好きでもないのに無理して誉めてる感 が隠し切れなかった。上州新屋駅の辺から、『錯乱のニューヨーク』(レム・コールハース・ちくま学芸文庫)に。本文の文字が小さすぎる。特に写真のキャプ ションなど全然読めない。

10月6日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 女東條英機・小池百合子をコエダメへ!! ペテン師・前原誠司は落選だ!!!(政治は芸術と異なり紋切り型で いいの) 朝の7時起きで各種校正作業。やっぱり本業が忙しいと心が落ち着く。で、山崎邦紀”自称フェミニスト”痴漢映画監督よ。エキストラはいつ? 日 程次第じゃ参加するよ(早めにメール寄越して)。また京王線を何往復もするんかい? あ、俺が参加するのなら、”ひらめき天才エロ漫画編集者”(おべっ か)だった、タコ多田は呼ばない方がいんじゃ。何せ”永久絶交”されてるらしいんで。どうでもいいが。

 近頃店側の手抜きが著しいコミガレ。客数も極右独裁振り込め詐欺厚化粧緑タヌキ政党、希望の支持率並に急降下。遂に俺も今日は1冊も買わず。両手が空い てるので、『安倍政権とは何だったのか』(適菜収・KKベストセラーズ)を物色するが、「書泉グランデ」にも「三省堂」にも見当たらない。老眼のせいかも 知れないから、夕方「神保町シアター」に行く前にもう1回チェックを。

 違法残業の電通に罰金5億円…て良く見れば、ご…50万かよ(「古書かんたんむ」の”嫌記棚”の売り上げ並。←ウソ)。日本の司法・刑事制度は欧米から 中世並と良く馬鹿にされるが、納得。首相官邸子飼いの強姦魔山口敬之が、でかい面してシャバで暮してる国らしい(安倍盗人首相夫妻もだが)。それでいて沖 縄の山城議長は冤罪でブタ箱に5カ月間も。やだやだやだ。立憲民主党、せめてこの面だけでも韓国や台湾並にしてや。幸い枝野の記者会見はフリーも出席、公 平に発言させてるらしいが。ただの南陀楼綾繁風のぼやっとしたむくみ男かと思ってたら、案外底力を今の所は見せてるな。ちなみに内澤旬子は、こういうぽっ ちゃり形が好みだと、昔当人から枝野を例に直接聞いたな。

10月5日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 女東條英機・小池百合子をコエダメへ!! ペテン師・前原誠司は落選だ!!! 午後、久々に高田馬場の「ブッ クオフ」に行き、会計後バラ銭をまき散らしてしまった。拾うのに協力してくれた、男性従業員及び学生風のお客さん、有り難うございました。手元が怪しく なって数年経つが、小銭入れを真っ逆さまに落としたのは初めて。今後は道路を歩く際も車に気をつけよう(園児かよ。そうだよ)。その前に、「早稲田松竹」 前の「秀永」で、ラーメン食べてたから気分は良し(ビンビール付きで)。

 今週は5日間ぶっ続けで「神保町シアター」へ行く予定。特に赤木圭一郎(トニー)ファンではなく、逆に昔は避けてたくらい。お陰で結構有名な作品でも未 見作が。いや、数10年前に観たのはほとんど忘れてるし、全部お初みたいなもんだが。ただ客の入りは案外。多くて50人前後(半分)。70年代初頭の旧 「文芸坐」の日活オールナイトでは、トニー特集は裕次郎や旭の倍は入っていた(当時ホヤホヤの”野良猫ロックシリーズ”並)。特に若い女性が多かった。今 はそんな感じはほぼゼロ。ハゲ、白髪、書き割り風カツラ、杖ヨロヨロ…。この種の映画上映の際の主要廃老人層が8割。今の姉チャン達には、トニーのブラッ クな魅力は重く汗臭く見えるのかも。汗臭いスターは駄目だな今は。三船敏郎、中村錦之助、勝新太郎、菅原文太…。こういう人たちの関連グッズはサッパリ売 れない。石原裕次郎のDVDブックが出始めたが、多分惨敗だろうと予測

10月4日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 女東條英機・小池百合子をコエダメへ! つい高崎駅の「くまざわ書店」で『月刊シナリオ』最新号を。東京駅ま での60分で要所は全部通読。キネ旬に比べ不経済だから、佐伯俊道の連載が終わったら止めるか。と言うか、佐伯の連載も既に落ち穂拾いだし、次号からキッ パリ中止するか? 老いると決断力も錆び付くようで。

 昨夜上信線で読み終えた『戦争育ちの放埒病』(色川武大・幻戯書房)。後半に新東宝の巨顔美声悪役として知られた、大友純の戦中の浅草時代の横顔が。チ ラリだったが、余り注目されないファンの役者だけに嬉しかった。群馬県で師範学校の教員をしてた時代もあり、終始共産党員でもあったと。人は本当に見掛け によらない。版元の幻戯書房、いつの間にやら明大裏の「長嶋書店」2階に。1階は同書店グループの倉庫になってる感じだが、店売りもしてるのか。ここら案 外来ないんだよ。大友純の代表作は中川信夫監督の傑作、『東海道四谷怪談』でのあんま役、宅悦。

10月3日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 女東條英機・小池百合子をコエダメへ! 昨夜、「神保町シアター」で『若い傾斜』(監督・西川克己・’59日 活)を初めて。観客約40人。西河監督の演出力は昔から定評あるが、赤木の使い方も本当に上手い。後年の赤木作品では余りの下手糞振りに、ついうつ向いて しまう場面が必ずあったが、本作には一切それが無かった。編集もすんごくシャープ(鈴木何とかさん)。主役の川地民夫と赤木が、私大夜間部の勤労学生とい う設定も泣かせた。更には明大構内、お茶の水橋周辺でロケまで。

 赤木と川地が浅丘ルリ子お嬢さんを語り合うのは、旧明大記念館の奥の教室の外側(3階?)。下に広場が見えるが、ここは春になると各サークルが机を出し て、新入生歓誘をする場所だった(地下には通称モグラと呼ばれるサークルボックス群が)。入口から見て1階左奥には、夜間部の中央自治会である学苑会が。 反帝学評(社青同解放派の学生組織)が牛耳ってたため、革マル派の襲撃を警戒、入口には机や椅子で強固なバリケードが。本作はそんな70年代前半の殺伐 ムードの無い、けれど人の暗部にも眼を閉ざさない秀作だった。原作の船山馨、コミガレに良く出てるから1冊読んでみるか。帰りにお茶の水駅から東京行き中 央線快速の一番前に乗る。神田川越しに川地とルリ子がキスをした、お茶の水橋の道路にかかる灰色のアーチ部分が良く見えた。

10月2日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 昨日の「渋谷ロフト」での古本市、15000円弱とまあまあ(ブックカバーが8枚で売り上げの4割を)。ドジ も。古い知人で今は新宿の「模索舎」で働いてる名前失念君が、閉店間際にブックカバーを買ってくれた。だが混乱の中、文庫本希望なのに特製のハヤカワミス テリー用を渡してしまった。今度「模索舎」を裏金公安警察の資料買いみたいな顔で訪問、文庫サイズのをお届けしますんで。それまでは大きいので我慢して ね。

 午後、「古書かんたんむ」ん”嫌記棚”の集金に。意外にも久々の中学生の小遣いと言うか、7150円も売れててビックリ。この調子が10月も続くとい い。小多魔だが、彼と交際出来る人間は限定される。”山崎坊っちゃん賤民フレンド集団”の筆頭横綱だ。その主催者が知らないのなら、誰にも分かるはずがな いと。エロ漫画家で痴漢実践者。”痴漢評論家”でもあった奴を、ピンク映画界のフェミニストである、山崎邦紀が役者として起用し続けた時代があったとは。 今の山崎追っかけおばさんグループが知れば、ビックリか。小多魔、本当に嫌な奴だったが、あの卑屈極まる表情に独自の味が無い訳でもなかった。幼少時か ら、3人くらいのママ母に虐待されてましたって顔をしてた。

9月29日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! いい天気だが、耐震化工事のドリル騒音が今日も猛烈で、とても事務所には居られない。早めだが神保町方向へ。 最近、岡崎武志を見掛けない。避けられているのか? どうでもいいと言うか、まあ仕方ないが。介護者ダーティーハゲ中年野郎も見ない。老いるって事は更に 孤独になる状態と悟ったり。

 午後、神谷町の「城山トラストタワー」なる巨大ビルへ初めて。11月3日公開の『IT(イット)』という、スティーヴン・キング原作映画の試写のためだ が、都内で何十年も仕事してても、ここらに来る用事はまず無い。ここ、ビルの中に森があるのだね。早めに着いたので森林浴しながら、昨日の『A』の続き。 全然面白くならない。そもそも情景描写が下手クソだから、文章が映像化不能。バルザックとまでは言わないが、せめて古ツア(小山力也)レベルの基本的描写 力が欲しい。特に「三つのボール」なんて、数学の方程式の解説を読まされてる感じ。町田康あたりのファンは、この水準の小説で満足するのだろう(まったく 笑えないギャグも含めて)。

9月28日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 『A』(中村文則・河出文庫)を読み始める。日頃、松本清張や笙野頼子に親しんでると、中学か高校の文芸部の 文集を開いてる感じ。30P程で投げ出したくなるが、せっかく新刊で買ったのだしと、無理矢理眼を閉じてじゃなく、開けて謙虚に精読。耐えられなくなると 併読中の、『共犯者』(松本清張・新潮文庫)を間にはさむ。俺は絶対に負けない! 意地で最後まで読んでやる!! 読書ってそれほど真剣にすべきか? た だの暇つぶしのはず。退屈の本を人を妄想状態に追い込むのかも。

9月27日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 5日振り位で「古書かんたんむ」へ。26日までの11日間の売り上げ9350円(合計41冊)。もう4日間あ るので棚代を退いても5000円強と、小学生の小遣い程度には多分。店内は100円棚に加えて200円棚コーナーも拡大、”すずらん通りの小汚ないブック オフ”化が著しい。でも民進党同様に、撤退者は依然減ってない模様。ここに21世紀初頭の古本屋街、神保町の底辺(ドン底)がある。昔の上野や四ッ谷の貧 民窟って、あるいはこんなだったのかも。

 夜、「早稲田松竹」で『はじまりへの旅』。最近では稀に見る入りの悪さ。まず製作者が、どういう意図で今この映画を撮ったのかが分からない。全編に溢れ る”無理矢理感”もかなり息苦しい。出し忘れの証文との喩えをふと。撮る側が内心馬鹿にしてる考えの一家で、客を感動させようとの思惑がそもそも不遜かつ 無理筋。ただ『逆光の頃』のようなデタラメ欠陥映画ではなく、好みは別として一応商品にはなっている。

 ここは館内放送が少なく、音声も低いので助かる(読書に集中可能。照明はもう少し明るくしてな)「新文芸坐」も、親会社のパチンコ屋を見倣っての、休憩 時間のロング暴音DJ放送はいい加減で止めてくれ。「シネマヴェーラ渋谷」もここ並に無駄放送はしないが、BGMが気になる。「神保町シアター」もだが、 関連音楽を流さねばとの脅迫観念が、興行関係者にはあるらしい。客は映画見物に来てるだけだ。その点だけは「フィルムセンター」が立派。ただここも、予算 消化のために誰も頼んでない入館システムを導入するらしいのが心配。

9月26日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 今月に入りやや復調が見られた副業が、後半になり8月並の惨状に。減らないから新たに出しようも無い。諦めて 「シネマテークたかさき」に。『逆光の頃』(監督・小林啓一)。観客4名。66分に収めたのは偉いが、内容的には15分でも充分な超薄々味。この監督、 『ももいろそらお』で過剰にほめられ過ぎて、根本的馬鹿になっちゃった感じ。今さら京都の道徳観たっぷりの絵はがき観光映画を若い身空でなぜ? 大林宣彦 のようなこの種への映画への懐疑心や照れはゼロ。京都観光協会の協力や、京都市教育委員会の賛助字幕が出るのかと思い、無理して最後まで見物(個々の協力 観光施設の名前のみだった)。だが、椅子から転げ落ちるテロップが最後に。”未成年の飲酒は法律で禁止されています”(大意)確かに高校生がカンビールを のむ場面はあった。が、表現者がこういう白痴テロップを無抵抗で受け入れ始めたら大変だ。”夫の妻への暴力は法律で…”見知らぬ人の強姦は法律で…””干 してある下着を盗むのは法律で…”。(字幕に終りが無くなる)小林監督は監督・脚本・撮影を担当したらしいが、まずは表現者、いや人間としての基本から学 び直した方がいい。雨の場面で手前にしか水たまりが出来てなかったなどという、欠陥的な細部描写以上の大問題だと思うが(それとあんなヘタクソなミュージ シャンに、1万円以上のギャラ出すライブハウスの経営者はこの世に居ないよ)。

 上信線で『遅れ時計の詩人』(涸沢純平・編集工房ノア)読了。有名な関西の同版元経営者の回想。言いづらい事もズバズバではなく、読めば分かるように巧 妙に書いてある。読後感のいい底意地の悪い筆致に感心。1ヵ所だけ気になった部分が。無名女流詩人の追悼文を書いた司馬遼太郎が、『朝日新聞』文化部に持 ち込むと掲載を拒否される(朝日らしい権威主義的エピソード)。それを読売の駒井五十二という名物記者が、快く採用してくれた。その記者を紹介する下りで 著者は、”東大独文卒の無頼派記者”との形容を。学歴に何の意味があるのか? 東大法学部卒の川本三郎が、就職に苦労したと自著で述べる程は不快ではない が、嫌な表現だと。他が面白いので突出していた。

 あ、わかった!(加藤武タッチで)読売の無頼派記者の英断を誉めるのに、朝日新聞文化部並の権威主義的学歴基準を用いてるから違和感、及び不快感を感じたのだ。

9月24日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 副業の間を縫って、「嫌われ者の記」の題254回アップ。夜は高崎に映画見物にも出ず、10月1日の「渋谷ロ フトプ」での古本市の準備。某サイトの映画関連本を一時的に引っ込めて出品しようかと。じゃないと揃わないし。初回ってのは割合どんな市でも売れるが、果 たして渋谷では?

9月23日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 「シネマテークたかさき」の『ハイドリヒを撃て!』初日。夕方6時からの回、観客15名。佳作。特にSSとお ぼしき連中の、弱者への拷問が凄まじい(辺野古周辺の裏金機動隊も真っ青!)。教会での銃撃戦はなかなかだが、水没した地下室での攻防はもう一工夫欲し かった。キリアン・マーフィが『ダンケルク』同様に好調。この人は脚本を見る眼があるらしく、西田敏行や大杉蓮みたいに役柄選ばずの仕事はしないので、観 る前の試金石にはなる。

 上信線の往復に『エロ本水滸伝』(池田俊秀・人間社文庫)。セルフ出版にこういう人が居たとはまったく知らず。同じエロ本でもグラフと漫画は異世界だ し。ただ若い世代には団塊特有の筆致はどうか?(題名が既にアレだが…) 俺は大いに勉強になったし楽しめたが(知ってる人も度々登場)、本世代特有の” 世界の中心意識”や、昔は悪だったんだぜ風の口調には、さすがに時々胸焼けが。でも同じく早くに亡くなった東京三世社の、『SMセレクト』の仙田弘編集長 の自伝に比べれば遥かに読ませた(本の雑誌社から出た何とかいう駄本)。仙田さんには生前大いにお世話になったが、やはりお世辞は言えないので…。

9月22日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 昨日「三省堂」で買ったミニコミ『街から』149号、またレジでPR誌と間違えて打ってくれず。「それ売り物ですヨ」と馬鹿正直に自主申告。いつになったらバーコードを付けるのか。電子ブック制作の前に自分の頭のハエを追え。

9月21日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! コゲ茶系汚れハゲ、杖持ちよだれヨイヨイ、不機嫌アバタ白髪(俺もその1人)…『いれずみ無残』『夫婦百景』 上映前の「シネマヴェーラ渋谷」の館内客筋風景。50人前後の客の8割はこういう要介護爺さんで、残る1割が若い世代。と言っても肥満&若ハゲ率が異様に 高い(眼付きも落ち着かず知性ゼロな感じ)。それでも身元不詳っぽい女性もポツリポツーリ。第2ののむみちを目指してるのか? ごくたまに婆さんが居る事 も。そういやひっつめおばさん最近見ない。「フィルムセンター」が珍しいの上映すると見掛けるんだが。

 立ち読みじゃ悪いので、『キネマ旬報』を買って見た。「日高屋」で良~く読んだら、昔に比べりゃ確かにあれだけど、毎号買ってる『月刊シナリオ』よりは よっぽどマシとの結論に(コロコロ変わる奴)。『月刊~』は佐伯俊道とモルモット吉田しか読めないが、キネ旬にはモルモットの他、川本三郎、浦崎浩實、秋 本鉄次、北川れい子、成田陽子等が。値段はほぼ同じなんだし、2本しか読めない『月刊シナリオ』は購読中止にすべきかも。どうせ2本共に単行本化されるだ ろうし。印刷は昔通り三晃印刷。キネマ旬報社、少年画報社、双葉社は同印刷所と付き合いが長い。三晃印刷と別れた段階で、東京三世社の廃業への道は舗装さ れてたのかも。大日本帝国が起こした世紀の冤罪事件、大逆事件と同じ象徴的事件だったのか。

9月20日…アベ泥棒総理夫妻をブタ箱へ! 高崎俊夫や坪内祐三が面白いと盛んにほめる昨今の『キネマ旬報』。立ち読みして見たが、相変わらずの出来損な いの文字が異様に大きいアイドル雑誌。とても買う気にはなれない。白井佳男、いや黒井和夫時代の方が遥かに面白かったと。老いぼれには見えない面白さがど こかに、キラキラ輝いて潜んでいるのか? 後ろの方に仙台の旦那の描いたポスターの写真も。

 

どうも

 投稿者:いがらしみきお  投稿日:2017年 9月 9日(土)11時10分7秒
  塩 山さん、Mateありがとうございます。ついでなのでまた画像アップさせてもらいます。16日から浅草でやる「したまちコメディ映画祭」のポスターという かメインビジュアルというものを担当しました。いとうせいこう実行委員長から「いがらしさんの歴代キャラで-」と言われて描いたものです。なんでもセレモ ニーではレッドカーペットを歩かせてもらえるそうで。
「花火の音だけ-」ご高覧ありがとうございます。私は黒澤清の映画も好きですが、一番好きなのはこの前も言ったように韓国映画です。
塩山さんには日本最古参エロ漫画編集者を名乗れるまでがんばって欲しいと思います。
 

下々の者へ(その1408)

 投稿者:しおやま・よしあき  投稿日:2017年 9月 4日(月)16時34分30秒
編集済
  9 月19日…「古書かんたんむ」で補充兼集金。9月前半の純益5350円。いくら大人のままごととはいえ、最低この位はないとね。「”みちくさ市”、台風で 中止だったんだって?」と、苦み走り過剰の田中社長。「最近は天気にたたられっぱなし。”古書現世”の向井透史も、見た目通りの腹黒い奴だから天罰だろう ね」「フフフフ」(非常にうれしそう)最近は神保町の老セドラーとしても有名な、かつては1階下で営業してた、「スーパー源氏」の社長さんの顔もチラリ。 売る側も買う側も”神保町のどん底”との形容は、決してオーバーではないな。

 夜、飯田橋角川書店村内の「神楽座」で、『性犯罪入門』(監督・帯盛迪彦・’69大映)。役者陣が豪華過ぎる感じで大いに楽しめる。ただ配布された新たな大映特集の豪華チラシ、相変わらず西暦が未記入。角川映画、本当に駄目な映画会社だ。

9月18日…「109シネマズ高崎」で『エイリアン エヴァナント』。観客約8名(定員は200~300名)。ロジャー・コーマンとこの無名の若手が、安 く孫請けしたのかと思ってたら、スコット御大がメガホンを取ってたと知り驚愕。金も名誉もある巨匠が、どうしてこんなサンピン映画を?(配役の安っぽさ貧 乏くささは空前絶後) ただ金が有り余った巨匠は、歳を取ると凡人には想像がつかない真似をするものらしい。ジョージ・ルーカスは『スターウォーズ』の気 に入らない箇所を、しつこく撮りなおしてるってどっかで読んだし。糖尿病の類いで食欲も性欲も制御されると、残るは歴史に名を残そうとの名誉心のみ。確か に低能マザコン泥棒クズ人間安倍晋三と違い、彼等にはそうする権利はある。でもよりによってこんなのを…。全盛期を知らない若者はガッカリするよ。

 業界は違うが、芸術院会員の富岡多恵子の本で、室生犀星が昔の詩を書き直してたとのエピソードも読んだ。こういう場合、後世の人は最初の物しか取り上げ ないのを、犀星が知らなかったとも思えないが…。名も無く消えて行った多くの同業者に、後ろめたい感情を抱くような柔な人々も思えないし。金は有限だが名 誉欲は無限て事かな。

9月17日…関係者には気の毒だったが、予想通り中止になった”みちくさ市”のお陰で、ふやけた老体が休まった。蔵のエロ本やビラやポスターチラシ他の整 理処分他。「嫌われ者の記」第254回にも着手。『赤旗』日曜版でも連載してる岡野雄一。キャラはまあまあだと思うが、中身の良さが相変わらずサッパリ理 解不能。仙台の旦那は、岡野が小汚いハゲ頭を光らせて働いてた、司書房のエロ劇画誌『漫画エロス』にも描いてたの? 交換してたはずだが記憶が無い。

9月16日…高崎城趾公園での安倍汚職内閣粉砕デモ後、「シネマテークたかさき」で『隠された時間』。観客10人未満。30分は優に長い並作品。県内での 韓国映画キャンペーンに大活躍の同館だが、『新感染』のような充実した大作は、駅反対側の「109シネマズ高崎」に持ってかれちゃう。上映料が高いのだろ う。同館会員には誕生日プレゼントが。先日観たばかりの『ロスト・イン・パリ』のポスターをもらう。多分好きな人も多いだろうが、俺は監督でもあるらしい 主演コンビ調子こきが嫌い。ただデザインがいいので、すぐにさばけると思って。

9月15日…愚妻から事務所の愚夫に電話。「”みちくさ市”用の宅急便、ホントに送っちゃっていいの? 17日の午前中は、暴風雨だって天気予報で言って るよ」「らしいが、1%でも開催の可能性がある限り、荷物は送らねえ訳にはいかねえ。一宿一飯の渡世の義理って奴よ」「往復で3000円位かかるわよ。高 く付くわね渡世の義理も」「女にゃ分からねえよ」「ガチャン!(電話のガチャ切り音)」「台風、急カーブしてくれねえかな…」

9月14日…「ブックオフ」の108円文庫コーナー、講談社、角川はめぼしい物が端から無いのを知ってるから、スッと目を左右に走らせるのみ(前者、文芸 文庫のみは見逃さない。集英社文庫は問題外)。小学館文庫も似たようなもんだが、あ行とさ行は別。前者には荒木一郎の『ありんこアフター・ダーク』が、後 者には佐藤泰志が顔を見せる可能性が。ただあ行、最近ぬか喜びさせられる場合も。荒木源とかいう、良く知らん作家の物が大量に並んでる(全部が荒木一郎な ら一財産)。今後小学館営業部は、紛らわしいから荒木源のみ金掛けて断裁しろ。邪魔になる程の頻度ではないが、『かむろば村へ』(涌井学・いがらしみき お)のノベライスも時た~ま。昔なら義理買いした可能性もあるが、ビンボな今は完全シカト。部数が少ないのか、この春になって初めて出てるのに気付いた。 仙台の旦那のこまめな商いには、羨望&感嘆心を抱くのみ。

 昼飯ついでに5~6日振りで「古書かんたんむ」へ。13日までの売り上げ総額9800円。もう2日あるから、棚代(5000円)を引いても5000円前 後にはなるかも。ただ100円文庫のパーセントが徐々に増加中(個別的には赤字本が多いって事だ)。70年前後の邦画どん底時代、田舎館主がなかなか閉館 出来ないのは、『君の名は』や裕次郎ブームの甘い記憶が忘れられないからだと、物の本に良く。仕方なく跡継ぎの息子は、パチンコ屋や喫茶店で得た利益を注 ぎ込んでたそうだが、孫はさっさと駐車場他にしちまったろう。古本屋も似ている。ただ絶対に孫までは持つまい。

 楽しかった『明治のおもかげ』(鶯亭金升・岩波文庫)を事務所で読了後、「新文芸坐」の『長岡花火物語』へ。ロビーで隠すようにして『ディラン・トマス 全詩集』(国文社)。田中清太郎と羽矢謙一の訳文は読みやすい。同作、「シネマテークたかさき」でも公開時に上映したが、チラシが余りにチープなので、通 俗的町起こし映画だと誤解して観なかった。深~く反省。160分もあるが秀作。大林宣彦監督の各方面との馬鹿げた調整が気の毒になる脚本だが(ご苦労 様!)、敗戦との言葉へのこだわりと加害者責任を明確に打ち出してて硬骨漢振りを示す。長いがだれないのは監督のミュージカルセンスと(安っぽいCGも作 品に合致)、女優へのあらわな変態性欲描写のお陰。松雪何とかと言う肌の荒れた主役はどうでもいいが、井上和歌子役の原田夏希の舐めるような肢体描写は AV真っ青。原田はそれを楽しんで演じてる風があるが、一輪車少女役の猪俣南はその老人性変態視線にウンザリしてる可能性(ただそれが鑑賞する者をより刺 激するのだが…)。女性新聞記者が2人して川原を歩いて行くと、奥の横切る橋(石橋?)の上で猪俣南が鮮やかな一輪車操作で激しく回転。「!!」この場面 だけでも本作は観る価値あり。

9月13日…「盛林堂」の小野店長が”泣けるゾンビ映画”として推薦してた、『新感染』を「109シネマズ高崎」で。夕方5時頃からの回、観客約20名。 確かに良く出来ている。特に機関車にゾンビが釣り鐘状にすがりつく場面の攻防には痺れた。映像面の他に、脚本が”健全”である事に感心。国や軍隊など全然 信用してないし、人間の方がゾンビより醜い面がある所もきちんと描写。主要登場人物が被害者意識丸出しで(大半の本畑の邦画がそう)、官憲に頼りつつ人類 や大義のために闘うんじゃ全然無い所もイカす(ビッコの浮浪者の扱いもいい)。

 後半のソフトフォーカスな泣かせ場面はシラケたが、昨夜「丸の内東映」で観た『散歩する侵略者』に比べれば遥かにマシ。黒沢清は小手先の技術には優れた 監督だが、同作はトランプ&安倍史観に彩られた、官憲&軍事力+愛情万歳映画で心底虫酸が走った。彼は明確に霞ヶ関方向からメガホンを(文化庁資金補助映 画)。要するに官立大学の教壇から世間を睥睨。師匠の蓮實重彦同様、役人文化人としての立ち回りの上手さには舌を巻くがな。こんな奴を、”世界のクロサ ワ”などとはやし立ててる連中の救い難い浅ましさよ(ただ、役者としてはなかなかだ)。だいだい厚生省の役人(笹野高史)が、領収書ももらわずコーヒーを 奢る訳ねえだろう。更にチップまで…(俺は細部を重視する主義)。有望芸術家と呼ばれた人物も、安楽公金生活してるとこうなる。青雲の志を抱いてマスコミ 業界に入った若者が、特権的利益集団、記者クラブに所属して裏金役人の下働きを始めるのと同じ。『新感染』のゾンビは特に北朝鮮軍を連想させないが、『散 歩する~』の宇宙人はそこらが露骨。文化庁の安倍政権忖度役人も喜んで芸術祭の賞を与えると推測。

9月12日…西荻窪の「盛林堂」経由での出勤。ヤフオク、「古書かんたんむ」等の数字で8月は覚悟はしてたが、売り上げズバリ6000円台とワースト2位 の悲しい大記録。古ツアチョンマゲ大将でさえ芳しくなかったらしいので、涙を飲むしかない。小野店長とやはり初日に観たという、『ダンケルク』の話で盛り 上がる。ノーラン信者みたいな人と、1回おちょくりながら映画談義をしたい(マジで殴りかかられそうだが)。気分は全然スカッとはしないだろうな。17日 の”みちくさ市”、予想は曇りで翌日は雨と。9月に入っても古本情勢は回復のきざし無しと。ボチボチネチネチやってくしかなさそう。

 再び『ダンケルク』だが、ノーランはともかく旧連合国軍資本家はこの他真珠湾等、負け戦もしっかり映画化する所は偉い。勝つ国はやっぱ歴史に対して謙 虚。何でも燃やしたり廃棄して、果てはお笑いの一億総懺悔。大元帥天皇裕仁以下、偉い人ほど責任を取らない無責任国家は何度でも負ける(今も米国植民地と して日々それを証明中)。ボケる前の母ちゃんが時々言ってたが、敗戦直後の富岡中学(現富岡高校)校庭での書類他焼却の煙は天を焦がす様だったと。敗戦直 前に秘密裡に同校に移転して来た、陸軍中野学校だけでもこうだったのだ。全国でどれだけの歴史的重要書類が灰にされた事か。腐れ役人(軍人も含む)の責任 逃れのためだけになされた蛮行だ。こういう動きの果てに、関東大震災での朝鮮人虐殺や南京大虐殺は無かったという、思い込みだけの”笑止傲慢願望史観”が 生まれる。そのうちに無条件降伏もカモフラージュで、鬼畜連合軍を欺く上での、究極の100年戦争へのスタートだったてな妄想も吐かれ始める。

9月9日…「109シネマズ高崎」で『ダンケルク』。初日観客20人強。戦争映画は常にだが、高齢者が主流。ノーラン映画はしょっちゅう床に目を伏せるの が昔からの習慣。だが、本作はその機会がほとんどなかった。多額の製作費を掛けた多国籍大作だから、説得力のないハッタリを抑制? 民間船籍とスピット ファイアーの、攻撃場面での時間系列が混乱してると俺には思えたが。エンドロールが始まるや早々に退去、高崎駅反対側(西口)の「シネマテークたかさき」 へ。『ローサは密告された』のこれまた初日。観客10人。いささか描写が無意味にくどいのだが、次第に慣れる。主演女優は勿論、明るい薬中の頼りがいの無 い旦那も好演。64歳の誕生日を、危なげのない2本の映画で迎えた。上信線での読書は『芥川竜之介紀行文集』(岩波文庫)。泉鏡花のそれと異なり、無学者 にも理解出来ます。結構毒舌家なんだな。

9月8日…「古書かんたんむ」の”嫌記棚”、昨日までの1週間分の売り上げ4300円(19冊。見限り赤字100円本多数を含む)。このままじゃ黒字額は また2~3千円。レジ近くの出展者がまた撤退した模様。あ、考えたら池袋鬼子母神商店街の”みちくさ市”、もう今度の日曜日(17日)だ。天気に恵まれな い雨降り市だが、何とか晴れてもらって、「古書かんたんむ」の体感赤字の補填をしたい。

 「ブックオフ」、客の電話での問い合わせに従業員が、100円棚他をコマネズミのようにチェックしてるのを良く見る。新刊本屋じゃあるまいし、100円 や200円の売り上げでの馬鹿げた過剰サービスだ。「お店で直接チェックをお願いします」で充分。来てもらえれば他の商品も売れる可能性が。こんな土下座 サービス飽きずにしてるから、”一緒にお店を盛り上げる”はずの店員様が定着しない。

 明日9月9日で俺様64歳。やっぱ現役エロ漫画編集者としては最古参? あ、マイウェイ出版嘱託の加藤健次は、確かもう66歳になるんだったっけ。ベス ト10になら多分な。俺が入社して2年目の(有)遠山企画、遠山孝社長の年齢だ。自分で鏡を見ても何も感じないが、遠山さんの姿を思い浮かべると残暑なの に震えが。震えても昔には戻れないが…。

 昨夜のFCの『したくて、したくて、たまらない、女。』(監督・沖島勳)が非常に面白かったので、今夜も同監督の『一万年、後…。』へ。前者、素晴しい 題名だ。昨今のチンピラピンク映画監督が、妙に芸術じみた題名で履歴に掲載、公開題名をないがしろにするのと大違い(カッコで括ったりね)。そんな根性だ から使えないクズピンクになるのだ、馬鹿野郎め。『戦争と貞操』『九十九本目の生娘』でいいじゃないか。題名は時代のるつぼが生んだ聖なる象徴だ。姑息な 歴史修正主義者よ恥を知れ!

9月7日…新規建設を巡って幼稚園や学校の騒音が問題になる際に、「そこまで神経質に…」との声を。浅はかな奴らだ。子供の声だけならまだ我慢出来よう。 問題は日々の拡声器使用。世間知らずなくせに説教好きなアホ保母やマヌケ教員のダミ声を、何故周囲住民が毎日聞かされる義務が? 各種教育現場での無神経 な拡声器使用を問題化せずに、本問題を語るのは無意味。マスコミ関係者も自らが騒音に無神経だから本質に迫れない。拡声器騒音幼稚園や学校などまっぴら御 免! 子供は卒業して行くし教員も転出するが、近隣住民はそうはいかない。拡声器は年に1度の運動会以外には使用しないと契約書を交わせば、周囲住民の心 もやわらぐと思うが。

 以前に比べればマシになった富岡市の気違い防災無銭も、担当者が変わると馬鹿な真似を(引き継ぎ体制ゼロの無責任市役所)。先日は「富岡市立美術館」で 開催中の、サンピンタレントの道楽美術展の広報をいきなり。「緊急性ゼロだし、単なる趣味道楽を空から強制するな!」と即猛抗議。こんなのは美術館側の要 請を、市役所行政課が毅然と断わるべきだが、実際は仲間同士で無料カラオケごっこ。俺はまだ聞いてないが、富岡製糸場のライトアップの宣伝までしたらしい (今度聞いたら即抗議だ)。ミサイル問題でも糞の役にも立たなかった防災無線(『東京新聞』の「こちら特報部」の記者同様、ホリエモンに初めて共感)。本 質的に軍事予算と同じで、ちょっと目を離すと使用回数はどんどん膨張。糞暇な金満役人は、自らの仕事を税金を用いて誇示・宣伝したがるド腐れ性癖が。頼む から何もしないでくれ。

9月6日…自宅出品仕事の予定が、ほとんど先月来入札数が増えてないので上京、「松竹試写室」の『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』(11月11日公 開)へ。ここ、3階なのにトイレは1階。下りエレベーターで映画評論家の北川れい子と一緒に。面識ないので言葉は交わさなかったが、たまには顔が見たいと 思う日がある、旧『映画芸術』編集部員で少年画報社をメインにデザイナーをしてた、浅井登美子さんの連絡先はこの人に尋ねれば分かるのかもと考えながら、 放尿。戻ったら前の席に、黄赤ベタファッションの座高の高い女性が”バーン!!”(ふくしま政美)。俺はハイ座高&短足を自覚してるから一番後ろや端に座 るが、気にしてないトーテンポール人間も多い(しかも本試写室は傾斜ゼロ)。イタチのようにコソコソ横移動。

 午後3時過ぎに終了。地下鉄で東銀座から門前仲町へ。駅前の「日高屋」で野菜たっぷりタンメン(500円)を食べてると、同世代のオヤジが「お兄さん、 ビンビールと焼き鳥!」。いいきっぷだね。さすが下町。更に「この焼き鳥、おみやげに出来るんならもう一丁!(170円)」。冴えない外見の爺さんだった が、帰宅後古女房とそれをつまみにカンを傾けてる様を想像したら、ビンビールを1本奢りたくなった。しかし時間がないので、雨の中近所の「ブックオフ」 へ。天気のせいか客影も薄く、セドラーも日頃より見ない。そのお陰か、田中小実昌と後藤明生の帯付き初版本、『日本の喜劇人』他の小林信彦の新潮文庫版同 が3~4冊と好調(108円コーナー。後で気付いたが、後藤分には宛名入りだが毛筆署名&落款も。『酒猫人間』)。週末発送予定の「盛林堂」への”嫌記 棚”用ダンボール箱も、これで埋まりそう。

 事務所でシールはがし他を。本業の電話も数本。たちまち6時。FCの『死霊の罠』(監督・池田敏春)へ。ガラガラで100人前後。しかし名作。自殺前に は眼を覆いたくなるような凡作も撮ってたが(生活のためだろう)、前世紀末までの仕事は常に裏切られない。黒沢清のお秀才三重丸映画とは根本的に異なる、 映画的アウラで画面中でスパーク。ファンだったという小沢啓一監督の、”無頼シリーズ”を連想させる構図が、必ずあるのも両者ファンとしてはニヤリ。昨夜 のピンク『制服脅迫犯し』(監督・中川潔)の際は藤木TDCを見掛けたが、今日は知り合いは誰も。車中の読書は相変わらず『鏡花紀行文集』&『深夜の市 長』。前者、大分慣れて来た。でも2~3割は理解してないな。後者、以前中公文庫で何か1冊読んだが、それで充分だったな。

9月5日…久々に「シネマヴェーラ渋谷」へ。東映女優祭り、フィルムノワール特集と比べ動員はガタ落ちで、3割前後の入り。ひし美ゆり子の『好色元禄 (秘)物語』(’75東映)でこれじゃ、他の日はより厳しいだろう。99%が団塊の白髪&ハゲ。もうバイアグラ無しじゃとても。でも血圧も高いのでちょっ と…誰もがそういった沈滞ムードを発散。ただ、眼付きだけはギラギラ。不発弾置き場みたいなムードで、ロビーも館内も一杯。20世紀末の古本屋の、奥の浮 世絵コーナーがこうだった。

 関本郁夫監督は思い入れ過剰の、出来損ないおセンチ映画が多くて大嫌い。だが本作は、田中陽造の腰の据わった脚本のお陰で秀作に。関本もガキじみた演出 はしていない(分を悟ってる)。休憩中、終始意味不明な独り言をつぶやいてる老人が。70歳過ぎで総白髪角刈りの大工の元棟梁風。「新文芸坐」他でも時た ま見る(昔は終始見掛けた)。上映が始まると静かになるから、いわゆるまだらボケか。日活の三井マリアが出稼ぎでねちっこい濡れ場を(蛇も交えた獣姦タッ チの3Pを)。トップに1本で名前の出るひし美主演の東映ポルノだが、2番目にこれまた1本で名前が出る、橘麻紀の名前の下にカッコで”第1回主演作” と。ただどう見ても彼女は脇役。東映子飼いの女優さん故に、政治的配慮がなされたと推測。

 『月刊シナリオ』最新号。相変わらず佐伯俊道&モルモット吉田の連載しか読めない。1000円もする雑誌は、せめて売り物が3本はなけりゃね。1時間持たない高定価雑誌。文字の小さな『深夜の市長』(海野十三・創元推理文庫)に。

9月4日…まる1週間振りで「古書かんたんむ」へ。8月後半の純益2250円。敢えて不満を口にする意欲も無し。またもや店内で、入谷コピー文庫の堀内恭 編集長にバッタリ。顔に覚えはあるのに、名乗って戴くまで名前を思い出せないボケぶり(まだ生涯で3度目の邂逅なのでお許しを)。「上島コーヒー」で老い た親の物忘れ&介護トーク。故人追悼特集の同文庫にも書いてくれないかとの話。何でもそれをもう2冊出したが、他企画では有り得ないほど断わられるのだ と。死者で稿料を稼ぎたくないとの考えか。ま、自分でも1度死にかければそれは感傷に過ぎないと悟るよ(エッヘン!)。それに稿料と言っても図書カード1 000円分なんだし(前に2000円と書いたのは間違い)、良心も痛みようがない。「この特集、気に入ってるので毎回書かせて下さい! どうせ死人に口無 しだし、ろくでもない連中のろくでもない人生を赤裸々にぶちまけてやります」とお願いして、微妙に嫌がられる(気付かない振り)。

 帰社後、暇なので『鏡花紀行文集』(岩波文庫)を開くが、古文みたいな文章のせいと耐震化工事の騒音で全然進まない。『完本 麿赤兒伝』(中公文庫)にすると少しはスピードが出たが、結局は我慢出来ずに早めに事務所を出るハメに。

9月1日…FCで『任侠外伝 玄界灘』を観てて思う。今回は国営施設での安藤昇追悼大会だなと。文句ではなく大々歓迎。数年前の「シネマヴェーラ渋谷」以来の快挙だ。本作、「池袋東 宝」のオールナイトで寝ながら見物して以来。最初の30分はかなり退屈で、「田舎者、寺山の百姓パワー&大胆パクリの前に、東京生まれのインテリ唐は映画 じゃ形無しか?」。が、30分を過ぎた辺りからがさつな映像が独自の輝きを。122分あって正解の珍しい1本。堂々たる李礼仙のストリップ場面で、観客に 赤瀬川原平の顔がチラリ。秀作とか佳作、無論傑作とも言えないが、もう1度観たいと思わせる魅力が。撮影中に安藤昇が、本物の拳銃を使用したとかで警察沙 汰に。唐は宣伝になると強気で公開したが、当たらなかった当時のスポーツ新聞で読んだ。
 

(無題)

 投稿者:zzz  投稿日:2017年 9月 2日(土)14時29分42秒
  先日できた蘭州拉麺の列がコミガレまで伸びています。
グランデの店員が出入口をつぶさないよう客にお願いしています。
新参ラーメン屋が客の整理を老舗新刊本屋にやらすとは!
 

(無題)

 投稿者:5461  投稿日:2017年 8月29日(火)18時10分10秒
  アニメ関係の世界でフクロウのような存在が女陰をばらまいてたよ!
フクロウは青の祓魔師に出てくるような感じだったね。
 

どもども

 投稿者:いがらしみきお  投稿日:2017年 8月16日(水)17時46分44秒
  塩山さん、お盆休みですか?
ええ、画像アップの協力に参りました。双葉社から出た「花火の音だけ聞きながら」という私のエッセイ本です。献本が少なかったので、お送り出来ませんでし た。また売れないと思いますので、告知させてください。「はじめてのエッセイ本-」とかなっていますが、前回の「ものみな過去にありて」が過去と抒情が テーマだとしたら、今回は現在とグダグダがテーマになっています。お見かけの折にはよろしくお願いします。なんか雨ばっかりでウンザリですね。
 

下々の者へ(その1407)

 投稿者:しおやま・よしあき  投稿日:2017年 8月12日(土)17時58分35秒
編集済
  8 月31日…少なくも昨日まで、ヤフオクに無修整の素人っぽい春画が大量に出品されていた。即落とされると思ってたが、数日間そのまま。お節介なチクリ屋さ んが複数居るはずなのに(ケチな被害経験あり)、全員夏休みかい? 値段はそう高くはないのに、ほとんど入札されてなかったのは、入金後のトラブルを心配 したせいか。一品こっそり出すならともかく、度胸ある奴も居る(書店売りエロ雑誌なら100%発禁)。

 3時過ぎまでに雑用終了。4時30分からのFC、『日本暗黒史 情無用』(監督・工藤栄一・’68東映)へ。観客150人前後。9割が団塊爺さんで1割 が中年女性客。女性客の3割はスナック「来夢来人」のママさん風だが、残りは金銭的余裕があるインテリ風(20代もチラホラ)。井上ひさしが浅草時代を回 想して書いてたが、やくざはかたぎより遥かに女性に人気があると。なるほど。安部徹が”悪党の中の善人”を好演。小池朝雄は平凡。音楽は津島利章かと思っ てたら、チラシによれば鏑木創。

 ロビーで『二・二六事件全検証』(朝日選書)を開いてると、7時からの『春男の翔んだ空』(監督・山田典吾・’77現代ぷろだくしょん)の入場開始。1 00人前後の客筋は一変するが、『日本暗黒史~』に出てた凶悪関西やくざの渡辺文雄は教育長役、その他にも桑山正一(下着被りの名手)、戸浦六宏、佐藤慶 らの渋い所が出演してて飽きない。ただ映画の中身はかなり気持ち悪い。冷戦期の出来の悪い左翼系社会派映画の多くに共通する傾向だが、とにかく押し付けが ましい。半強制的な感情的一体化主張は、大日本帝国下映画をただ引っくり返してるだけ。本作も”春男”が”裕仁”、あるいは”将軍様”であっても全然おか しくない発想・手法。山田監督や同プロダクションは、日本共産党と関係深いはずだが、不可解な描写も一杯。日の丸が3~4回仰々しくアップで(スタート用 拳銃にまで日の丸シールが)。更に忠霊塔のロングショットまで。卒業式以外は必然性ゼロ。役人へのサービスだと思う。本作は文部省選定の他、文化庁からの 資金援助も。山田監督はプロデューサーとして古くから有名だ。まずは作って、当てるためなら何でもの人と見える。そういう考えもあろう。ただ出来た作物が この程度じゃ、タダ同然で出演したであろう前出名優陣が可哀想。市長役の佐藤慶など、ゴミタメ映画に鶴といった感じで輝いてたが、実にもったいないよ。

 山田監督は東宝争議の指導者の1人としても有名。だが、戦中は撮影所で青年将校気取りだったとの証言も読んだ。”永遠の指導者”だったのかも知れない が、映画監督としては越川道夫レベル。「あんな馬鹿と遊ぶんじゃないよ!」と、知恵遅れ少年と分け隔てなく遊ぶ自分の娘に吐き捨てるお母さんが。点景とし てしか描写されてなかったが、ここからこそ出発しなければ。ただこういう善人ばかり登場のお涙頂戴映画が好きな人も居るらしく、終了後には力ない拍手もパ ラパラパラ。

8月30日…松本清張も海外を舞台にした作品には駄作が多い。設定と落ちだけを押さえて、間は観光案内で埋めてる感じ。そもそも海外旅行出来るような身分 の者に、興味がないのだろう。登場する貧乏人は当然ながら現地人。読者も感情移入しようがない。『砂漠の塩』(新潮文庫)もそうで、なかなかはかどらな い。つい脇にのけて後発の『トーヤ・ベンソン短篇集 黒と白』(ちくま文庫)を先に読了。訳担当の冨原眞弓、解説で掲載作品の筋説明を長々と。読者は本は 持ってるんだから余計なお世話。解説での一番駄目なタイプ。訳文は中の下か。

 夜、「フィルムセンター」で安藤昇主演の『白昼の惨殺』(監督・梅津明治郎・’67)。昨夜のガラクタ映画『海辺の生と死』の後か、もの凄~い名作に感 じられる。オーバーかも知れないが、ちゃんと商品になってるもの。安藤のビンビン響く色っぽい声、真鍋理一郎のややシャレ過ぎた音楽、安藤の弟役の平井昌 一という役者の演技の魅力だろう。帰りは『二・二六事件全検証』(北博昭・朝日選書)に着手。

8月29日…自宅副業仕事の合間に『花火の音だけ~』(双葉社)読了。印刷が三晃印刷だったのは予想通りだったが、それはともかく今さらながら、著者と俺 の思考原理は基本的に異なると痛感。まず第一に俺は世界や人様の明日の事など全然考えていない。あくまで俺様絶対主義の具体的生活者。政治的発言等も基本 はそういう俺の生理感覚。他人などいかなる思考の持ち主だろうと、どうでもいいやと内心。こういう身勝手さは父親系の血筋らしく、近所に住むボケ始めたエ ゴイスト叔母さんを見ると(金銭欲と見栄がブローアップ)、父親の晩年同様に視覚的拷問にさらされる感じ。著者もそういう傾向はあると照れながら、人々の 明日(彼の読者の明日でもある)に、終始神経をすり減らしてるように感じる。メジャー漫画家と老いぼれエロ本屋の違いと言ってしまえばそれまでだが、床屋 と水飲み百姓という同階級の出自で(しかも前者は中卒の元工員)、何度か交錯した広い意味での業界人も、結局はそれぞれの道を歩むもんだと。それは趣味に も。俺は映画でも文学でも物語神話から抜け出せない保守派。著者は前衛派。『神々のたそがれ』の評価にそれが露骨に。場面ごとには秀でてても、あれには俺 は耐えられない。著者は創作の明日への可能性を、逆にあそこに嗅ぎ取っている。確か柳下毅一郎も高く買ってたが、あるいはそこらに俺の老いがあるのかも。 例えば著者は黒沢清の映画も高く買うのでは? 俺は立派な作物とは思うが、教科書の様でちっとも胸が震えない。実はまだ俺、書物も映画も面白いものあり過 ぎると困っているのだ(受容者の晩年人生を既に)。

 己の主義を曲げない点を尊敬してると文中にも登場する、ピンク&ゲイ映画監督の山崎邦紀。近作への俺の酷評に立腹してか最近は本欄に顔を見せないが(だ としたら心の狭い奴)、彼がそう出来るのは出身階級の違いだから、そう持ち上げる事もない。俺たちは(例え話とはいえ勝手に一緒にして済まない)、投げら れたエサには盲目的に飛びつかないと餓死する池の鯉、だった。そうでない人も一杯。特にエロ業界にはそういう一族の非後継者(出来損ない)が迷い込む傾向 が。東京三世社に出入りしてた頃の藤木TDCが、昼飯代わりに魚肉ソーセージを歯で噛み切って貪ってたら、プチ山崎みたいなハイソな同僚が、アマゾンの半 魚人でも発見したかのように眺めていたと。確かに俺が田舎に住んでた70年代初頭までは、群馬でも魚肉ソーセージはごちそうとまでは既に言えなかったが、 喜んで俺たちはかじりリ付くのが普通だった。『花火の音だけ~』、俺は姑息にも強制献本させたけど、一読の価値はある哲学的書物なのは間違いない模様。

 夜、「シネマテークたかさき」で『海辺の生と死』(監督・越川道夫)。観客8名。歳を追うごとに大根化してる満島ひかりの2世MP風南国方言や、永山絢 斗の満島に準じた棒立ち朗読&つぶやき芝居には特に驚かなかった。のけぞったのは満島が女教師役でオルガンを弾く国民学校教室の、黒板脇のドアのピカピカ 輝く金属製ノブ。銀座のド満中の先進的小学校ならともかく、離島の学校の戸は100%引き戸のはずだ(北関東でも学校ドアを見掛けるのは、東京オリンピッ ク以後。貼り紙で隠す手もあった)。こりゃ楽しみが出来たわいと背景チェック。続々と珍景&異景が大爆発! 満島宅の障子が穴や補修の1つなくピンピン で、新築マイホームのそれみたい。永山隊長様の部屋の電気が傘1つ被ってない上に(光り漏れ防止用の)、窓はサッシのようにさえ見え、無論バッテン形の割 れ防止の紙も貼ってない(美術・沖原正純 装飾・藤田徹)。それより何よりこの隊長、空襲中に鏡の中の自分に惚れ惚れ見入り、何故か絶叫してはまた逢い引 きに。チンプンカンプンの面白さ! 多分スタッフの中にも、「こりゃおかしい」と思った者も居たと思う。しかし作風(?)からして嫌われ者で、放置プレイ されたと推測。見てりゃ分かる事を再三しゃべらせたり、無意味な”間”を狂ったようにとったりした果ての恐怖の155分。凡人監督でも並のテンポで編集し たら60分に収めた。こんなスーパー馬鹿に脚本・監督を任せた制作の畠中鈴子様に満こうの敬意と軽蔑を。ただ出来の悪い脚本と役者、及び無能演出者を用い て、溝口建二や相米慎二気取りで長回しに挑むと、こういう無惨な結果になるという点で、あるいは映画史に名を刻む可能性も。今年のワースト1決定!

8月28日…夏休みも終り復調の兆しが出てるかもと、1週間振りで顔を出した「古書かんたんむ」の”嫌記棚”、壊滅状態で更なる地獄へと逆さ落とし(気分 は二ミッツ&マッカーサー)。何せ12日間で合計22冊、4850円しか売れてない(1日平均404円)。3550円の黒字しか出なかった、8月前半にも 達しない可能性大。ブ~ルブルブル。自宅でのもう1つの副業も7月に比べ半減。商いメタメタの日光不足の8月(それでも後者は昨年よりはマシ)。月々の出 費だけは減らない。

 ただ今朝読んだ『日影丈吉傑作館』(河出文庫)にはワクワク。「食人鬼」「吉備津の釜」「ひこばえ」には中でも唸った。確か同文庫で2冊目。こっちの方 が遥かに充実してた。本畑、人様同様に夢野、久生などには当然眼を通してたが、中年期に読んだ山田風太郎が、虚名と裏腹に余りに退屈だったので手が遠のい た。特に晩年の山田が馬鹿なガキファンにチヤホヤされて、エラソーな説教老人化した醜態は吐き気もんで(小林信彦が亀和田武や中野翠のヨイショにだらしな い顔する100倍くらいは)、更に縁遠くなってたが、これで老後は松本清張に加え、日影でタップリ暇つぶし出来そう。ちなみに山田風太郎、『戦中派不戦日 記』だけは良かった。

 1本だけでは凡人に天才の本質は理解出来ないのかも。今夜もう1本、『夜は短し歩けよ乙女』も「早稲田松竹」に見物に行ってみよう(同館得意の日替わりプログラム)。夕飯はまた「秀永」じゃ芸がないな。

8月26日…何か最近ロクな映画と巡り会えない。観客12名での「シネマテークたかさき」、『少女ファニーと運命の旅』。ユダヤ人少年がナチの下働き仏人 警官に、「撃つなら撃て!」と彼の銃を自らの額に押し付ける英雄的ギャグ場面に大失笑。ナチもの映画がドカドカ輸入されるのは大歓迎だが、ドサクサに紛れ て”中東のナチス”イスラエルの、”永遠の聖なるユダヤ人プロパガンダ映画”が、姑息に公開されるのには腹が立つ。昨夜の「早稲田松竹」、『夜明け告げる ルーのうた』にもめげた(湯浅監督特集、大入りで一週間公開期間が延びたのはめでたいが)。何で海が馬鹿な人間どもに区別なくあれほど奉仕せにゃならない の? 終始不愉快だった。防災無銭が頻繁に登場するせいもあるが。この監督の世界観は根本的に間違っている。出て「秀永」にラーメンをと思ったら、同作の ポスターが眼に。湯浅政明監督は天才なのだと巨大な文字で。コレを許すのだから、多分村上隆みたいに”偉大な人”なのでは。どうでもいいが。

8月25日…「神田コーヒー」で開いてた『週刊新潮』の、「古書かんたんむ」出店仲間のつん堂あたりがすぐに痺れそうな、KAZUYAとか言うドチンピラ 低能ラーメン右翼(???)のコラムで、各地に”安倍を監獄に”というプラカードが出没し始めたと知る。胸を打つ立派なキャッチフレーズではないか。た だ”安倍総理夫婦”にすべきだろう。そういうTシャツがあれば俺は毎日着用するが(上信線&新幹線で)。

 NHKも、政治部以外は健闘してると言った愚見を最近時々。糞ゲロバッカじゃねえの。そりゃ村上誠一郎が所属してるから自民党が、仙波敏郎がいたから裏 金警察が、それぞれ健全な組織だと主張するに等しい。現実を直視出来ない小心者に思想の左右は無関係。楽観的で感傷的な幼児思考が、より現実を腐敗堕落さ せる。取材しても放送はしないNHKは、自分たちの年収2000万を死守するための脅迫材料として、安倍ハレンチ公金泥棒夫婦周辺を嗅ぎ回ってるだけか も。準公金取材しても情報を隠匿してるだけの自称マスコミ従事者は、そう非難されても抗弁する資格はない。

 コミガレに久々にポスター類が、3枚1000円で出たので何本か。棚はスカスカで手ぶらかなと思ったが、お陰で何とか両手がふさがる。その点、今日も 「@ワンダー」で少し買った各種スチールは、かさばらず軽いのでいい。発送係の愚妻も同意見。ただ安いけど。帰社後、昨夜「ブックオフ」渋谷店で200円 だった単行本、『猫の一年』(金井美恵子・文藝春秋)を。ペット類が大嫌いなせいもあってか、未読だった。ウヒャヒャヒャ。最近、朝日文庫以外は金井も余 り文庫化されない。小説は仕方ないと思うが、本畑はやっぱ独壇場。ただ古本市じゃ、金井は佐藤亜紀&松浦理英子並に売れない。死後に再び売れ出した赤瀬川 原平の例もあるし、捨てる気には未だ。その点、死ぬなり売れなくなった小沢昭一に、赤瀬川のように復活は? 自信無しでポカポカ100円に。すると少しは 動く…ような(文庫限定。単行本は問題外)。女性作家では笙野頼子は割と売れる。

8月24日…いがらしの野郎、いや旦那から『花火の音だけ聞きながら』(双葉社)のサイン本が届く。ゴタゴタ言わずに最初から素直に…じゃなく、ホントに どうもすいません。真摯に熟読後、10月1日に「シネマヴェーラ渋谷」の入居してるビル1階の、何とかいうエセ文化施設で開催予定の、素人古本市で売る か? いやヤフオクの方が? 前者、退屈男君が嫌々誘ってくれたので、老残の身で参加する事に(ゴホゴホゴホ)。「古書かんたんむ」の”嫌記棚”もお先は 真っ暗け節だし、この種の行事もなぜか1回目は割と売れるし。いつも映画見物に行く施設での小銭商いも、オツだろうしな。数年前、u-sen他が既に撤退 した映画館の通路で、一箱古本市を開催してたのを見かけた。顔見知りの女性に尋ねたら、「全然駄目…」と。覚悟して参加しよう。

 その「シネマヴェーラ渋谷」での『従軍慰安婦』のレイトショー、7割近い大入りなるも凡作。左翼・千田夏光の原作を、右翼・石井輝男が脚色すればこうな るよ。何せ騙されて買われた朝鮮人慰安婦さえ、”内鮮一体”での天皇裕仁への体を張った赤子振り。ドッチラケ。抽象的戦争批判で各階級の立場の差異を糊塗 する、『この世界の片隅に』的要領の良さ、姑息さが終始ムカつかせる。ただ三原葉子、由利徹、タコ八郎他の演技は楽しめる。『不良番長・突撃従軍慰安 婦!』だと思って見物すれば、立腹しない人もいよう。鷹森立一監督の奥さんは東條英機の娘だったので、満映帰りの多かった東映では一目も二目も置かれた と、昔何かの本で読んだ。

8月22日…地元駅朝8時過ぎの上信線に乗り、11時からの「シネマヴェーラ渋谷」、『超高層のあけぼの』へ。占領地でのあこぎな商売や連行朝鮮人強制労 働で大儲けした鹿島建設や、同じ立場で北一輝の大スポンサーでもあった、三井財閥の三井建設が金主。悪人は1人も登場しないし、不幸な事件も交通事故以外 には起こらない。それで160分(………)。関根秀雄監督はそんな条件下、糞丁寧なまでの演出を。ただ伴淳三郎が最後まで事故死しなかったり、飯場に1冊 のエロ本もないのはあんまり(撮影現場監視員でも?)。鹿島建設社長役の佐野周二(ウンザリ演技)の女房(三宅邦子)が、秘書みたいに旦那の仕事先に常に 同道してるのも奇怪千万。モデルも出たがりだった?(三宅は戦中の駆け出し時代、東宝の舞台で小道具を持たずに出て、秦豊吉に一発で首になったと、数日前 に読んだ徳川夢声の『放送話術二十七年』に)。

 帰社。本業40分。「ブックオフ」門前仲町店へ。珍しく4冊しか買えず、そのまま帰りに九段下から神保町へ。これまた4冊。「神田コーヒー」には寄らず に事務所。一水社の森田&宮崎の両氏、DTP屋さんにも我が身のドジによる卑屈な弁明長電話。すぐに忘れて徒歩10分位の角川村の「神楽座」へ。『悲しみ はいつも母に』(監督・中川信夫)。潰れた新東宝が前年に完成させてた作品(現代は『愚連隊』)を、翌年大映が母ものと偽装して公開したらしい。一切の救 いが無いハードボイルド非母もの映画。羽入進の『不良少年』など足元にも及ばないクールさ&完成度。満足して総武線で『アイルランドー歴史と風土』(オ フェイロン・岩波文庫)。同文庫、アイルランド物は色々と。特に同国に興味ある訳でもないのに、何となく買ってしまう。政治・宗教の歴史は冊数を重ねるご とに分からなくなる。日本で言えば沖縄みたいな扱いを受けてる地域なのは何となく。

8月21日…『東京新聞』の水谷孝司ってヘンテコな記者。一面のコラムで、認知症の爺さんが大ホールでカラオケしたいとグズり、家族が無理して開催したら 1000人も集まった。喜んだ当人は直後に死去。奥さんは三周忌に再度の開催を目論み、チケット販売中と。今度は誰が歌うのか知らないが、コレ美談でも感 動小話でもねえだろうよ。金持ち老人の単なる道楽。わざわざ宣伝してやる必要なし。だいたいこんな”まんじゅう本”ならぬ”まんじゅうコンサート”、知 人、縁者には大迷惑。1度は義理で付き合っても、2度もじゃ心底辟易だろう。まんじゅう本は普通タダだが、図々しくチケットを売ってると。要するに軽薄で 無神経な強欲夫婦なんだな。水谷君の目にはこれが美談に映るらしい。眼科に行けよ。もっとも小沢一郎冤罪事件の際に、調活費泥棒検察の忠実な走狗を務めた くせに、今朝の別紙面で”憲法の文学的表現”なるもっともらしい与太記事書いてた、高山晶一よりは罪ははるかに軽いだろうが(馬鹿度はドッコイ)。

8月18日…俺は貧乏な知人ライターの本は献本を拒否して買う主義だが、生活に余裕がある層は別扱い。後者のいがらし旦那は、いつか余りが出たらサイン& イラスト入れて送ってね。献名は売る際に邪魔なので不要。竹書房ならともかく、安倍盗人内閣のケツをペロペロしてる、”2流週刊誌業界の3流週刊誌”、 『週刊大衆』を出してる版元の本など買いたくない。その双葉社、まだ三晃印刷は出入りを? 同社労働組合の設立メンバー、Kさんはもう退職したか? ”我 が青春の三晃印刷”とでも言おうか、業界に入りたては芸文社も、平和出版も、東京三世社も、”裸もの関係”はほとんど大曲の三晃だった(大日本や凸版がエ ロ業界に本格進出するのはバブル以降)。写植屋は無論光栄社。エロ劇画誌のかなりが、光栄社&三晃印刷で生産されてた感じ。特に東京三世社は独占に近く、 同社の『ザ・写真』発禁時代まで蜜月は続いた。その詳しい背景は『MateL』連載の「嫌われ者の記」に(次の次で)。

8月17日…午前10時20分から「シネマテークたかさき」で『標的の島』。観客約25名。一週間限定、しかも午前中1回だけの上映。この入りじゃ実に勿 体ない。当たったのなら上映回数や期間を臨機応変に増やせばいいのに(過去にはそういう例もあったと記憶)。最初はかなり退屈で、「コレで2時間かよ…」 と武者震いしたが、後半に不当弾圧された山城議長の登場で盛り上がる。彼がヒラメ裁判官の餌食にされたのも、納得(?)が行く好キャラだ。ただ監督は非情 になれない人らしく、本作を観に来る人は百も承知な事を、ビラを朗読するように語る退屈人間の映像もダラダラダラ。沖縄県知事他の革新系政治家の紋切り型 発言を中心に、30分切ればいいドキュメントになったろう。

 午後に出社後、チョコッと本業にいそしんでから、「古書かんたんむ」の”嫌記棚”の集金に。出足からして開業後初の赤字を覚悟してたが、何とか3550 円の黒字に。つまり総売り上げ合計8550円(棚代は今月から1000円値下げの5000円)、日販570円だったのだ。黒い疑惑も。最後の3日間に10 00円づつ合計3000円売れてるが、わざとらしい感じ。出店者のこれ以上の撤退を回避するため、田中社長が身内買いをしたのでは? あくまで推測ではあ るが、そう考えてもおかしくはない8月上旬の惨状であった。

 夜は「フィルムセンター」で、ピンク映画『引き裂かれた処女』見物の予定が、馬鹿げた事情で西荻窪の古本屋を散策するハメに(詳しくは次の次の「嫌われ 者の記」で)。もう10分早く用事が終えれば間に合ったのに…。早めにガラガラの新幹線で帰宅。『昭和史発掘(8)』(松本清張・文春文庫)を。北一輝の 三井からのたかりぶりも凄い(奥さんが毎月デパートで、数十万もの~現代に換算
~買い物をしてる事実を見逃さない清張もさすが)。上森子鐵なんか足元にも及ばない”元祖総会屋”振り。いい時に死刑になったのかも。生き長らえて敗戦を迎えてたら、ロッキード事件後の児玉並だった可能性は大だ。

8月14日…『明日に別れの接吻を』と『脅迫者』上映中の「シネマヴェーラ渋谷」。午前11時からの『明日に~』が終了した段階で満席、後方に立ち見が出 る打ち込み振り。女性従業員や館主婦人らしきスタイルのいいおばさんが、空席を見つけては立ちん坊客を御案内。満席と言えば昔、『かもめ食堂』を娘と一緒 に観た「銀座シネスイッチ」では、女性客がドカドカ階段に座り出し(2階席)、俺たちもそれに倣った。2時半前には退館したが、”階段客”も出たのだろう か(90%のオッサン客は恥ずかしがり屋揃い)。入場前に近所のセブンでお握りを買った際、癖でTカードをつい提示、「ウチではそれしてません」と兄ちゃ んに。「くまざわ書店」で三省堂カードを出した事も。今夜、もう1本見物出来ればいんだけど。

 高崎駅で下車。「シネマテークたかさき」の『怪物はささやく』。観客5名。早く帰宅すべきだった。見るに耐えるのは特撮&アニメ場面のみ。地のドラマは どうにもならない(少年が走る場面がここまで美しくない映画もマレ)。おまけに主人公のガキは蛇顔(ヤマカカシ風)で不気味だし。ドラマは寝て特撮&アニ メのみ見物と画策するが、昔のピンク映画のパートカラー対策のようには上手く行かない。

 帰りの上信線で『昭和史発掘(7)』(松本清張・文春文庫)。二・二六事件に突入。名調子でもう松の廊下みたいな感じ。複眼的検証の筆さばきは独壇場。 カタカナ文字の引用がコレだけあるのに気にならない。上信線新型車両(ボックスシート)の、気違いじみた出発までの3分に1度の騒音社内放送さえ一瞬忘れ る程(約20分の騒音攻撃)。本車両のイカレ車内放送、もう抗議して1年以上経つのにテープを改めてくれない(調子いい口約束はしたのに)。毎月2358 0円の定期代程度じゃ、客としてはゴミか?

8月12日…なるほど。でも読者のほとんどはそんな裏事情は知らない。別媒体たる文庫化に際しては少し工夫すべきだ。古井由吉という作家が凄く傲慢に感じられたよ、俺には(マヌケと思った読者も居よう)。小沼丹同様に、どうでもいい小説家ではあるが。

 敗戦記念日が近づくと、裏金警察が靖国神社とゴロツキ営業右翼を税金で守ろうと、機動隊を大量動員して神保町の方々にアコーディオン形式の鉄柵を。70 年前後ではあるまいし、これに突撃しようなんて連中は皆無。官邸子飼いのレイプマン野放し警察官僚共も百も千も承知だが、こういう過剰警備をする事で、裏 金の更なる原資を確保してる訳だ(自分たちには札束ドサッ!現場にはチャリン!)。ウンザリ顔のチャリン組の1人に言う。「ゴジラでも出るんかい?」 「い…いやゴジラは出ないけど…」恥ずかしそうにうつむく。下っ端警官は自分たちがどんだけ無意味な事をしてるか、充分に分かってるのだ。中村格同様に人 としての基本的誇りを捨て去れば、いい生活が出来る商売らしい。

 コミガレ後に「フィルムセンター」へ。少し前に「神保町シアター」で観たばかりの、『瀬戸はよいとこ 花嫁観光船』。吉田婆ちゃんが今暮らす、明石市周 辺が舞台。特撮以外は良く出来てる秀作(日色ともえ大活躍!)。明石って思ってたより大都市だな。41年前の映像を見ての印象だが…。村地弘美、15年前 くらい前までなら、熟女ヘアー写真集を出せばベストセラーだったろう。

 今朝から『絵で見るパリモードの歴史』(アルベール・ロビダ・講談社学術文庫)。ファッションには興味ゼロだが、読んでて凄く楽しい本。夕方から本業で 忙しくなる予定(結局帰宅出来ず)。例によって本欄、文字ばっかで寂しい。誰か写真を埋め込んで。余り下品なのは困るが。人様のページに最近のアキラへの 心変わりをば少し。http://www2.ezbbs.net/35/s-guts/
 

(無題)

 投稿者:踊る猫  投稿日:2017年 8月12日(土)05時43分24秒
  おはようございます。古井由吉『半自叙伝』は『自薦選集』に付録としてついて来た文章を元に組み立てられているので、「当人は俺たち読者が、自著を全部読んでるような前提で書いている」というのは当然だと思いますよ。またチャチャを入れてしまって申し訳ありません。  

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