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下々の者へ(その1453)
投稿者:
しおやま・よしあき
投稿日:2018年 6月 5日(火)16時13分50秒
編集済
6月29日…そろそろいトうが、アシと一緒にアンソロ本の原稿を持参予定。部屋の娘らの洗濯物に覆いを掛ける。仕事場と生活の場が同じだと、種々気を使う。『日本帝国と大韓民国に仕えた官僚の回想』(イム・ムナン・ちくま文庫)、結構読ませる。親本は草思社と。いかにも末期の同社らしい本だ。でも何で潰れたのか? お行儀のいい右翼本ばかりだったからか? ゴロツキチンピラムードが無いと、下層差別主義者には受けないのかも。老人ネトウヨの多くは、満たされなかった人生のうっぷんを、関係ない人々にぶつけては憂さを晴らしてるのだろうな。脳溢血か脳梗塞になりそうだよ。
6月28日…「シネマヴェーラ渋谷」で『殉愛』(監督・鈴木英夫・’56東宝)。鶴田浩二が老け過ぎてたが、八千草薫は輝いてるし、戦争協力作曲家として有名な(「空の神兵」他。戦後も反省ゼロ)、高木東六の叙情的音楽もフィット。勿論、円谷英二の特撮も隙がない。けど70点以上付ける気になれないのは、登場人物がまるで今の日本人のように、ただ流されてるだけだから。これじゃ何度でも特攻を強いられるし、生還したら「臆病者!」と罵倒されるよ。鶴田の箸の持ち方もなってなかった。アベシンゾー並。誰かが注意してやればいいのに。昔から嫌な奴だとの評判だったし、放置されたのかも。結果的に、フィルムが存在する限り永久に箸で恥をかき続ける訳だ。
エレベーターで下へ。1階のロフトの客とおぼしきチンピラ連中が、入口付近や前の道路、道を隔てた駐車場(安藤昇特集の際は、東映実録路線の撮影現場並だった)にまでゲロ状にゴロゴロ。昔から不良性感度の高い客筋だが、昨今ではピカイチのレベル。ウロウロしてると因縁でも付けられそう。いそいそと地下鉄半蔵門線で、「日高屋」九段下店へと向かう。そいいや夕方、「神保町シアター」前の「天鴻餃子房」でボヤ騒ぎが。水もロクに用いぬ段階で鎮火したようだが。付近の古本屋さんは一安心だ。
6月27日…「109シネマズ高崎」で『名探偵コナン ゼロの執行人』。観客7名。脚本も練られてるし絵にも手抜きも無い一級の商品。ただ内容はひどい。いくら日本”ナベツネ”テレビや、ヘイト本出版大手の小学館がスポンサーとは言え、日本会議全世代特撰、警察庁全面協力(マジで両者の名称が無いかエンドロールを目を皿にしてチェック)としか思えない、極右アニメ振りでビックリ。女性客の多くは、やおい&ショタ味に引かれてるのだろうが、国家が恋人なんぞとうそぶく公安警察のエリートの寝言には、マジで虫酸が千匹(裏金返せ泥棒!)。驚いたのは公安は違法捜査が当然という居直り台詞を、平気で主要キャラが吐く事。明るく楽しい東宝映画の、しかもガキ向けアニメで、こういう反社会的台詞を吐かせるのは大問題(制作委員会システムは常に権力には迎合)。無論東京都は、本作を不健全アニメに指定、各方面に通知すべきだ。アベトモ職務怠慢女腐れ検事(山本真千子)が栄転する時代にこのアニメ。夕食が極端に不味かった。
6月26日…既に読了&未読の判断がつかない状態の、大江健三郎の膨大な小説群。『キルプの軍団』(岩波文庫)は未読だっただけでなく、構造も斬新で面白い。特にディケンズファンはたまらない。昨日スタートだが、うまく運べば上信線東富岡駅の辺で今夜読了かも。けど、今さら大江健三郎の全集を誰が?(晶文社版の吉本隆明全集にもそれは)ただ”宗派革マル”ならぬ、”宗派ヨシモト”の世代は多少存在するようだから、大江よりは個人(ヨイヨイ老人)が買うか。大江全集の場合ノーベル賞がらみで、最初から図書館狙いで個人など想定してないのかも。どうでもいいが。解説の小野何とかって奴が馬鹿丸出しのオベンチャラを。大江はわざとこういう馬鹿を恩着せがましく起用、自らを更に輝かせてる訳だ。ホント、ゲーテかよ。まあその権利はあるが。
6月24日…副業が忙しかった訳ではなく、時間が合わないために昨日今日と映画見物が出来ず。「109シネマズ高崎」で、シリーズ一切未見の『名探偵コナン』の最新作をと思ったが…。「シネテークたかさき」の、『ニッポン国VS泉南石錦村』の方にとも考えたが、午前10時30分開始じゃねえ。意地悪されてるような被害妄想気分に、つい因業老人はなるな。蔵で昔の『Mate』(「嫌われ者の記」連載)や『バスターコミック』(「塩山業界無駄話」連載)の、バックナンバー整理。あちこちが抜けてて、1年分ごとに揃えるのが大変。小川徹時代と異なり、全然売れない荒井晴彦版『映画芸術』を数十冊、ゴミ集積所に運ぶため台車に搭載。
6月22日…つゆの間の晴れ間のせいか、コミガレは昨今じゃ空前とも言える大混雑。店員さんも頻繁に補充してたが、イマイチな内容で手ぶらで外へ。”嫌記棚”もこうだといいが。長らく文庫本が店頭に出なかった、「ブンケン・ロック・サイド」で各種文庫を10数冊。「三好弥」でカツカレー後(カツ丼別皿注文カス野郎がおらず気分良し)、「神田コーヒー」へ。2時過ぎたのに隣のセブンには、『日刊ゲンダイ』も『夕刊フジ』も配達されていない。「神田コーヒー」が1階で営業してるペンシルビル、他は全部空いてるらしいと最近気付く。
作日だかの『日刊ゲンダイ』で、大高宏雄が笹野高史が邦画界の至宝だとの超世迷い事を。中年期にはそれなりの味を出してたが、ほめられ過ぎて堕落した3馬鹿老廃馬俳優と呼ぶべし(他の2人は津川雅彦と柄本明)。少しは見所あるかもと一時誤解してたが、やはり大高はあきめくら。『日刊ゲンダイ』、監視カメラを巡る連載もひどかった。裏金警察の広報記事かよ。英国での台数を例に日本もみてえな痴呆記事を書いてたが、台数よりその映像が法律に則って使用されてるかが問題。日本では官憲の使用規制が無いに等しい。つまり英国化せずに中国化するのは必至(現実にそうなってる)。プライバシーや台数等、皮相なお追従記事しか書けないマヌケライターの名前を明記せよ。馬鹿にプライバシーは無い(本当はあるが…)。
6月21日…天気が好転した訳でもないのに良く分からない。「古書かんたんむ」の”嫌記棚”の売り上げが、今日までに5250円にも。つまり、残る9日間の売り上げは全て利益に。「???」夕方、頭を抱えながら棚整理してると、高崎俊夫がフラリ。「ここ、初めて来ましたよ。こういう所があったんだぁ」「のむみちが『産經新聞』の書評、凄く喜んでましたよ。アマゾンランキングが急上昇したって」「いやあ。でもあそこってすぐにネットで全部読めちゃうのね。あれじゃ新聞買ってくれないんじゃ?」「その大胆さと言うかヤケクソ振りが、ネットでの産経の影響力を飛躍的に伸ばしたって話ですよ」「なるほどねえ…。今度『本の雑誌』で、消えた出版社について坪内祐三さんと対談してるから是非!」「仲がいいですね、最近。この前の糞退屈な『キネマ旬報』の対談も読みましたよ。坪内って、何で映画の話題になるとああも退屈なの?」「またまた相変わらずの毒舌で」「だってそうじゃない。活字世界の話はあんだけ面白いのに。やっぱ、同時代にその映画を観てない人の感想って、どっか空虚なんだよな。浅草近辺でチョイ前にまとめて良く観たらしいけど、坊っちゃん大学の学生がDVD観まくって書いた卒業論文みてえだもの」「でも今度の対談はですねえ…」坪内に限らないが、幸せ過ぎる青春を送った人間の映画論は常に退屈なものだ(鹿島茂にもそれを強く感じる)。
その後「神保町シアター」で『鉄砲玉の美学』(監督・中島貞夫・’73ATG他)。公開当時から愚作の誉れが高かった一作だけに、特に驚かず。荒木一郎と頭脳警察の音楽のみ楽しむつもりが、両者さえいづれも冴えない。脚本(野上龍雄)は凄くいいのに、演出がハスッパ。渡瀬恒彦の過剰な意気込みと監督のそれが共鳴、ド壺に一直線。冒頭の食べる場面の不潔・不快さに、耐えられず退場した客も居たろう。皿の真上から上下に下品に喰いまくる、いわゆる”東映喰い”より品がなかった。俺がこの監督をどこか昔から好きになれない一端を、正直に見せてもらった気はするが。
6月20日…「シネマテークたかさき」で『タクシー運転手』。2週目の平日夜なのに20人以上の入り。映画も政治も、日本より遥かにまともになった今の韓国の自信が、各所に溢れ返ってる一作。外人ジャーナリストも数年後には、日本での官憲の暴虐振り映像をソウルに持ち出し、世界に発信するようになる可能性が。楽しめるが45分長い。光州に向かう以前の部分はまったく不要だし、ちょい役出演してる有名俳優に配慮し過ぎて、現地到着後も無駄場面連発。だから当たった面もあろうが、映画としては2流で山本薩夫より下。山本監督なら絶対に、私服軍人(反共残酷演技最高!)による美人女子大生リンチオッパイ丸出し場面を入れてくれたろう。同館の韓国映画マニアによる自主制作チラシが、いきなり超糞つまらない代物に。管理職から言論統制でも?
6月19日…「東京堂書店」のベストセラーのトップが、『読書という荒野』(見城徹・幻冬舎)。「八重洲ブックセンター」近辺ならともかく、同書店客筋の趣味はここまで悪いとも思えず。版元社員やフリー、出入り業者は、ココで同愚書を買ったレシートを経理に持参すると、倍のお金が支給されるとか? 俺の妄想ならいいが(失礼!)、出版界屈指のアベトモ見城の事だ。強姦魔野放し、公文書偽造から司法介入まで何でもありの、アベネオナチ売国政権と同じ振る舞いをすると考える方が自然だ。
「古書かんたんむ」の”嫌記棚”、遂に史上初の赤字に。たった200円だが…。半月で4800円しか売れなかった訳だ。本格的なつゆに入ると、雨足同様に赤字額も急増しそうで怖い。u-senもいい時に撤退したのかな? もう今夜は「神楽座」の上映会か。”ガハハ中年女”の勃起したノドチンコでも見物して来るか。
「神楽座」に限らないが、各種試写会で一番不愉快なのが、知人を見つけては大声でしゃべる馬鹿。2人でロビーに行けば済むのに、周囲に聞きたくもない痴呆話を垂れ流す。街頭演説してる気分なのだろう(殺意メラメラメラ)。その点、快楽亭ブラックは試写会客の理想像。知人が居ても黙礼で済ませてじっと読書。タダで商品を供給させてもらってる者、かくあるべし(俺も見倣ってる)。
今日は別種の不愉快客を。俺は関係者席を除くと一番後方の列、半ばの辺で見物。前のシートにショートヘアの知的な美女。こういう客が増えたが、のむみちの”ガハハ”効果か? その姉チャンには問題無い。左側にやせた白髪婆さんが着席。退職公務員ムード。右の女性とは顔見知りらしく、軽い映画談義らしき事を。ところがこの腐れ婆さん、上映中にスマフォを光らせ始めたのだ。「国立”アベトモ”映画アーカイブ」ではこういう白痴客を良く見かけるが、ココでは初めて。「ド腐れババー、テメーのシワシワマンコの悪臭に窒息して死にやがれ!」と叫ぼうとした瞬間、気配を察したか消す。終了後、よっぽど一言嫌みを言おうと思ったが、小便が我慢出来なかったので去る。
上映作品『泥にまみれて』(監督・久松静児・’51大映)は、保守反動作家として知られた(それなのに戦前は弾圧を。天皇制国家の尻に穴の小ささが偲ばれる)、原作の石川達三のアナクロ思想が横溢する一作。奥さんに靴下を脱がせる場面には、吐き気を感じた人も多かったろう(数年前の『0・5グラム』←『百円の恋』の間違い。なぜこういう題名が出て来たのかは謎)はこの精神を継承)。映画は丁寧に作られてて決して退屈はしない。しかし、現場の女性スクリプター他は頭に血が昇ったのでは? 小沢栄太郎の芝居が上滑り、他の役者と全然絡み合ってない。常時手抜きの千田是也みたい。石川達三が松本清張と異なり、死ぬなり忘れ去られた要因が良く理解出来る。
6月17日…久々に明るい話題。今日のみちくさ市の売り上げが約17000円に。いつもは1万前後。暑からず寒からずの気候のお陰か、全般に好調だった模様。ただ数字には問題が。ブックカバーが9枚約9000円なのに対して、本は7000円チョイ。しばらく前からだが、実際は一箱古本市とは言い難い実情。活字本は駄目で、絵本や写真集、ポスター、図録や紙物類しか売れない、業界の実情を反映しただけでしょうが。
今回のトピックスは、『SUMUS』の濡れ本の揃いが1冊200円で叩き売られた事。出品者さんの話では、漏水事故でレア本コーナーがまるごとやられてしまった余波とか。「いくら濡れ本でも安すぎまませんか」「値上げした方がいいですかね?」「残り3冊は状態も悪いし、このままの方が無難ですよ」「ハハハハ。なるほど」しみったれた出品者が増える中(筆者はその総代)、ワイルドな方で感心を。かく言う筆者も姑息に3冊購入。上越新幹線なので座って帰れたが、東京駅は東北新幹線の事故で、盆と正月が一緒に来たような大混雑。絶望的な表情の外人観光客の姿が目立った。
久々に会ったpippoさんと、ゆっくり詩の話が出来なかった(人気者なので人垣が)。のむみちのガハハ笑いはやや過剰に満喫しまくったが(膨れたノドチンコ見過ぎた)。色々な知人が立ち寄って、無理して文庫やブックカバーを買ってくれたり。有り難いがその9割の人の名前が思い浮かばない。と言うか、最初から知らないのだろう。考えれば失礼な話だが、世の中はそんなものなのかも。
6月16日…購入後丁度20年経つ自室のノートパソコンから、本欄への接続が出来なくなった。画像やツイッターは昔からだが、年々手足が引きちぎられて行く感じ。「嫌われ者の記」を打ち事務所に送れれば問題無いから、新機種を積極的に導入する気も起きない。その頃から1日200件前後しか無いアクセスが、更に50件前後急に減った。関係あるのかな? どうでもいいが。
6月15日…朝1番で「シネマヴェーラ渋谷」の『男嫌い』(監督・木下亮・’64東宝)。目と頭と尻が同時に腐り始めるような愚作。この脚本&配役で、日活の中平康、東映の沢島正継、松竹の前田陽一、大映で井上梅次か市川崑が撮れば、シャレた秀作になったろうに。無能な監督は本当に罪深い。出演者一同が気の毒だ(特にミュージカル風場面の間抜けさは筆舌に尽くし難い)。金持ち東宝は完成映画をお蔵入りさせるのでも有名。良くこんな代物を全国公開したと、監督の履歴を調べたら原節子に行き着く血筋の人と判明。なるほど。岩内克己、浅野正雄にコイツを加えて、”東宝3大能無し田吾作監督”と命名。今後は極力遭遇回避に努めよう。無理矢理救われる場面を物色すれば、峰岸隆之介と内田裕也の若き日が拝めるくらいか。
半蔵門線で神保町へ。車中で『火の路(上)』(松本清張・文春文庫)。73年に『朝日新聞』連載分と。『週刊文春』や『週刊新潮』同様に力が入ってる。先週読んだ女性週刊誌連載の『波の塔』は、手抜きで本当に苦痛だった。松竹映画化の際に南原宏治が演じたという、ヒロインの夫の色悪振りのみは素晴しかったが。ただ下巻になるとヒロインの論文が急増してさすがにウンザリ、かなり飛ばした。全体として眺めるなら、かなり貴兄な出来と言うしかない。
コミガレはガラガラ。「三好弥」でカツ丼。後から入って来たドジョウヒゲの貧相な男が、「カツ丼を別皿でね」。ふざけた糞野郎だ。620円のカツ丼で店がどんだけ儲かってると。余計な皿1枚の洗い賃、100円くらいチップで出せ。不愉快だからこの時間帯は行くのを止めよう。通りの並びのラーメン屋「たいよう軒」にも、一時嫌な客が居たので行かなかった(楊枝を使う際に歯をシーシーと大音量で鳴らす、薄汚い中年タクシー運転手の常連が一匹)。「神田コーヒー」に回り『週刊文春』の内澤旬子の連載を。あの姉チャンが警察や検察に感謝の気持ちを抱くのだから、体験者の恐怖感は並じゃないのだな。帰社後、カワデイMAXに電話して次回の打ち合せ。サケマスにメール。明後日の”みちくさ市”は予報では曇りと。晴れてくれないと生活に差し支えが。初老土方だなもう完全に。
6月13日…朝の上信線で『美少年美術史』(池上英洋・川口清香・ちくま学芸文庫)読了。まあまあ。ただ各絵のキャプション文字が小さすぎて、ほとんど読めない。『映画秘宝』もそれで止めたが…(こちらは本文)。雑誌の文字の大きさや名画座ロビーの照明は、もう少し老いぼれへの配慮が欲しい。新潮文庫は対応が過剰すぎて逆に不快だが(文字が小学生のキンタマ並)。本業でまた中沢編集長に叱られた。懲りずに猛省。
午後、昨日に続いて「古書かんたんむ」の”嫌記棚”の補充へ。このままじゃ史上初の赤字に(必至です!)。帰りに田中社長と立ち話。「ご苦労さん。でも売れるかなあ…。もう本は完全に駄目だよ。うん!」「しゃ…しゃ…社長がそれ言っちゃ…!」ただ、客観的事実のような気も確かに。今朝寄って来た西荻窪の「盛林堂」も、5月はまたもや1万円台割れだったし。古株なので岡崎武志や古ツアより棚位置が上だが(見やすい)、恥ずかしいので小野店長に頼んで一番下に移動してもらおう。老兵はフェイドアウトするのみ。だが生活費は中年時代と変化なし。ここらが人生の難しさだな。
6月12日…「古書かんたんむ」へ。棚は相変わらず整然(売れてないって事)。11日間で3850円。1日350円。また棚代が出るか出ないかのレベル。何のためにやってるのか、自分でも良く分からない。世の中にはそういう例が案外多いが…。日曜日のみちくさ市もまた売れないのか? まあ生きてりゃそのうちいい事あるさ(ねえよ!)。「嵯峨谷」で最近”わかめ大食い野郎”を見ない。
6月11日…観たつもりが初見だった「神保町シアター」の『赤頭巾ちゃん気をつけて』。井手俊郎が脚本に参加してる割に下らない。延々と馬鹿な友達が柏餅を食べる愚場面についグーグー。まったく観る必要なかったが、それも観なけりゃ分からない。木造の旧富岡市公民館の図書室で、同作掲載の『文藝春秋』を読んだのを昨日の事ように記憶。実は50年前なのだが…。
「シネマヴェーラ渋谷」で『女のつり橋』(監督・木村恵吾・’61大映)&『女性自身』(監督・福田純・’62東宝)。昔の裏ビデ全盛時代、評論家の高田次郎(元『漫画アイドル』編集長)に良く新作裏作品を借りた(実際はダビングしたのをタダでくれた)。驚いたのはいわゆるさお師が、俺の何倍もの時間をかけて女性を何度もイカせた後。さすがに両者まどろむのかと思ったら、一息ついてる女性に射精すること無く、またもや腰&付属品を駆使し始める絶倫振り。こういう男に比べれば俺は、とても雄(オス)とは言えないと率直に脱帽。木村監督の余りにしつこい演出にそれを連想。奥さんやお妾さんは腰が抜けたんじゃと深く同情。後者の主演は藤山陽子。下手なのはともかく、口跡が悪すぎる(顔も小さすぎるし)。主役なのに水野久美や浜美枝のカンペキな引き立て役。可哀想に。真面目にカメラテストしたのか? 俺はこの人が田宮二郎と結婚したと思い込んでいたが、正しくは藤由紀子とだったのね。いずれも印象が薄い女優さんだ。
6月9日…「109シネマズ高崎」6で『万引き家族』。夜8時過ぎ開始の回だが40人前後の入りで、カンヌ効果はてきめん。ここで30人以上の観客を見るのはマレ。人間的には是枝裕和監督は尊敬に値する人物らしいが、作品に映画的面白さは相変わらず感じない。そもそも3割前後の台詞は聴き取れないし(『七人の侍』程じゃないが)。吹き替えだか字幕で観る外人には無関係だろう。ただ役者の演出はさすが。最近の安藤サクラや柄本明は、他作品だと観るに耐えない勘違い芝居を。本作ではさほど不快ではなかった。役者に関しては選択センスも含めて、黒沢清より遥かに趣味がいい。
帰りの上信線で『かの子撩乱』(瀬戸内晴美・講談社文庫)。面白い。600ページ以上ある”枕文庫”だが、あっという間だろう。初版は俺高校3年の71年。当時、『美は乱調にあり』他は読んだのだが…。『遠い声』はどうだったか? その間に読んだ瀬戸内は、永田洋子との書簡集だけだと(福武文庫)。前は「ブックオフ」で良く見掛けたが、他の福武文庫同様に最近はサッパリ見ない。コールサック社という版元の、聞いたことの無い詩人の詩集は溢れ返ってるが。
6月8日…地下鉄六本木駅構内ビル内の、「アスミックエース」という所で(ロビーに『羊の木』の宣伝映像がまだ流れていた)、7月7日公開の『スウィンダラーズ』を観せていただく。クァク・スンゴンのファンなので結構楽しめた。もちっと色気が欲しかったが(ついでに20分ハサミもな)。韓国映画人気が高い、「シネマテークたかさき」にもかかりそうだな(韓国映画狂従業員のビラも、これなら楽しく作れるだろう)。上映前、見覚えのない薄汚ない老人から声を。生臭いフケ専爺さんかと警戒したら、大学の同級生のK。他人から見たら俺もあんなものか。高崎俊夫の噂話他を。「古書かんたんむ」に行くため、大手町で半蔵門線に乗り換える。本当~に長~い長~い道行き。乳飲み子が歩き出しても不思議じゃない。行き倒れずに何とか神保町までたどり着いたが、上映後に行ったばかりのトイレに再び。また地下鉄駅構内での、年間行き倒れ総死者数が知りたくなった。知ってもどうにもならないとは知ってるが。
6月7日…『東京新聞』群馬版での、菅原洋記者はいわば有名人。同紙が後援する安中侍マラソン大会発展のために、地元警察署長や消防署長の写真入りオベンチャラ記事専門の(その出稿数はNHKのシンゾーヨイショ映像の総数並)、樋口聡記者よりかは社内での地位も遥かに上と推測。しかし菅原君、結局は波風立てない優秀な税金泥棒記者クラブ所属記者。今朝の朝刊でも相次ぐ群馬県警の不祥事を報じながら、警官名は全て匿名。ハンセン氏病問題は息長く追求してるようだが、所詮は国家が既に非を認めてる冷えた問題。何に脅えること無く、安全地帯でのヒューマニズム溢れる記事をいくらでも。構造は職員年収平均約2000万のNHKと同じ(お礼にネオナチ政権の送り込んだ最高裁判事が、”御用電波送りつけ悪徳商法”に太鼓判を)。菅原君のリベラリズムとは、裏金警察匿名特権と記者クラブ特権が乳繰りあった、談合濡れ濡れベッチョゴッコ絵巻に過ぎない。退職後は、自費出版で役人との談合の日々の甘い記憶でもつづりなよ。エラソーな顔してさ。この種の虫のいいしのぎ方が世間に見透かされて、左翼全体が影響力を失って行く。鶴見俊輔や日高六郎はそういう三角形が支えてたインテリだった思う。まあ、丁半に同時に張る佐藤優よりはマシだったろうが。
夜、「国立”アベトモ”アーカイブ」で『ホース・マネー』(監督・ペドロ・コスタ・’14ポルトガル)。監督人気か250人以上の大入り(若い着飾った金に苦労してなそうな男女客多し)。開始後1時間位で5~6人が途中退席。しかし一番帰って欲しかった客は居座り続けた。画面に向かって一番右側列後方の、終始断続的にせきをしてた糞馬鹿野郎だ。俺がそばなら「迷惑だから帰りなさい」と直言する。入場料はたった520円なんだし。周囲の忍耐強い客には呆れるばかり。携帯を光らせるより悪質な鑑賞妨害。最も昨夜、前の方に光らせてるボケが居たので、「お前消せ!」と怒鳴ったら、驚いたすぐ前の姉チャンが危ない奴と警戒したのか、コソコソと席を移動。お陰で前が開けて見やすくなったがな。映画? この人はこんなもんでしょう。俺は”ポルトガル産酢豆腐”と思ってるから、最初から覚悟して見物。こういうハッタリに、若い頃は痺れるもんだよ。知らない作家(小野正嗣)のトークショーは無視して、いそいそと「まさみ」へ。
6月6日…初めての事だが、予約済みの掛かり付けの歯医者で1時間近く待たされる。幸い『結城信一評論・随筆集成』(未知谷)を持参してたので退屈はせず。著者は小説のイメージや病弱だったと言う割に、かなり図々しい。永井荷風の偏奇館や、事前連絡もせずに會津八一の田舎に平然と押し掛ける。種々弁明してるが(そこらの百姓な屁理屈がまた面白い)、一般的にそうだと言われてる田舎者にも想像を絶する心理・行動。駒井哲郎ら作家や美術家への着眼センスも悪くないが、崇拝表現は実に俗っぽい(映画における高崎俊夫のような可愛げも無い)。それが炸裂するのが書評編。献本への礼状か乞われた帯文並のオベンチャラの数々。既に70年代から書評はここまで堕落してたのかとため息(目黒考二や豊崎由美よりひどい書評も珍しい)。とっくに忘れたが、小説類も山川方夫や野呂邦暢とはレベル差があったのだろう。もう130ページ。奥歯ガタガタ文が続くが、読み易い文字の大きさと行間。帰りの上信線西吉井駅付近で読み終わるかも。実際は随筆類が書評より更に薄味なので、西山名駅手前で読了。
6月5日…「古書かんたんむ」の”嫌記棚”、相変わらずドン底辺売り上げ驀進中。今月は4日間で5冊計1450円なり(日に300円も売れず)。「他の方、もっと売れてんでしょう?」「いやあ、似たようなもんだよぅ」悟り切った顔で応じる田中社長、昔から既視感があったが今日初めて気付く。午前11時頃、東京駅中央線快速ホームを縄張りにしている、週刊誌の拾い屋さんが天然パーマも含めて姿形がそっくり。拾い屋さん、田中社長より20歳くらい若いが、間もなくベテラン新劇役者風になるのだろう。古雑誌や本を相手にしてると、ああいうひなびた感じに?
若い姉チャンらを接客メインに押し出して以来、騒々しいのでめったに行かない水道橋の回転寿司、「もりいち」へ久々に。5皿で810円(1皿150円+外税)。近頃の回転寿司としては高いな(良く行く「新文芸坐」近所の、店名が出て来ない回転寿司は140円。繁華街店舗なのに全従業員が感じいい)。味は悪くないが、姉チャンたちの人件費が客の肩に重くのしかかっている。そのせいか一時ほどは混雑しておらず、120円皿ってのもヨタヨタヨタ。昔はここも、ちゃんとビンビールが置いてあった(中ビン)。ビンビールの削除と同時に、江戸や明治の面影ではなく、高度経済成長時代の残滓が消える。
「珈琲美学」で『燃える平原』(フアン・ルルフォ・岩波文庫)読了。かなり面白い。ただ同文庫らしいが、訳者の杉山晃って糞野郎の糞解説が何と17ページも。幸い訳文は悪くないんだし、6ページもありゃ充分。粗筋なんざあんたに説明されるまでもなく、読めば分かるんだよ。翻訳家の出しゃばり僻には昔から閉口させられるが、担当編集者が指導力の無い愚か者なんだろう。作者の名誉を訳者の名誉と混同させたい人が、基本的に長い解説を書きたがるようだ。カメラマンが脚本家の栄誉を奪っちゃまずいだろう。
カンパ確認
投稿者:
ヤマザキ
投稿日:2018年 5月31日(木)21時16分46秒
入金の連絡あった。ありがとう。あまりにも早いタイミングなので、たまたま振り込んでくれた直後にチラシを投稿してしまったかなと思ったけれど、そこまで親切ではなかったね。98年の浜野組自主制作第1作からの君の友誼に感謝する。
カンパ要請チラシ
投稿者:
ヤマザキ
投稿日:2018年 5月28日(月)21時33分53秒
この投稿って、「確認」すると画像が落ちるのね。
浜野組新作
投稿者:
ヤマザキ
投稿日:2018年 5月28日(月)21時31分14秒
そうなんだ。浜野組新作が来月撮影なのだけれど、例によって予算的に困窮している。カンパ要請のチラシと振込用紙を漫画屋にどっさり送ればよかったのだけれど、書店で借りた古本の棚の売れ行きの悲惨を嘆いているのを読み慣れているので、つい思いつかなかった。額面は問わないので、浜野組応援の振込はどうだろう?
どうもどうも
投稿者:
いがらしみきお
投稿日:2018年 5月25日(金)16時28分34秒
塩山さん、Mateありがとうございます。
文春連載の内澤さんの「ストーカー」連載、すごいですね。私がこういう事件に巻き込まれるというのはないです。とにかく人付き合いが悪いヤツなので。
宮城県、青森県、と回ってようやく3県目の「原画展」です。今度は新潟です。今まで一番大きい美術館ですので、お近くの方はぜひいらっしゃっていただきたいと思います。ちなみに私の原画展の前は「横山大観展」でした。(笑)
初めまして
投稿者:
谷口敬
投稿日:2018年 5月17日(木)21時07分42秒
(引退した)漫画家の谷口敬と申します。
私のツイッターで塩山さんのことを少し書かせていただきました。
https://twitter.com/taniguti_kei/status/996883596676812800
不都合でございましたら削除いたします。(削除しないかもしれませんが)
下々の者へ(その1452)
投稿者:
しおやま・よしあき
投稿日:2018年 5月17日(木)17時45分35秒
編集済
6月4日…今朝の『東京新聞』に、川崎での人種差別主義者の講演会への抗議行動に参加した年寄りが、裏金転び公安にでっち上げ逮捕された記事が。その”愛国者”の名前も年齢もハッキリと。群馬県警が身内の犯罪警官を全国指名手配した際に、名前も年齢も秘匿したままという爆笑ハレンチ行為を。それに唯々諾々と協力した記者クラブ飼い犬ワンコロ記者が、再び尻尾フリフリフリ。こういう愚かな真似がシラフで出来る馬鹿記者よ。お前の名前と年齢こそ明記せよ。犯罪行為があったと主張する警官の名前・年齢ともども。裁判前の単なる官憲の言い草なのだ。くたばれよ岡っ引き自称記者ポッポ。
6月2日…『ラッキー』の見物帰りに(「シネマテークたかさき」夜の回、観客10名)、上信線内で『八つ墓村』(横溝正史・角川文庫)読了。マザコン&ロリコンが同時に満喫出来る推理小説とは知らなかった。主人公がモテモテなのに、井上靖のそれのように不愉快でないのは(想像。実はほとんど読んでない)、どこかに秘訣があるのだろう。映画は普通。ただ老人は、周囲をあんなに整理整頓はまずしてないな。
6月1日…コジキ並カンパも何とか出来た。にわかブルジョア気分で「古書かんたんむ」の”嫌記棚”に行き、蒼ざめた馬を群れで目撃。赤字こそ避けられたが、黒字額わずか900円(つまり半月で5900円しか売れなかった)。従来の最低記録は2~3000円だったような(当てにならないボケ記憶力だが…)。仕方ないよとコミガレへ。汚れてはいるが、全集としては割と値崩れはしてない『花田清輝全集』(講談社)が5~6巻。谷沢永一がその完璧振りに舌を巻いた、編集担当の久保覚が亡くなって大分たつな。
愚妻の「神田コーヒー」壁での手刺繍ブックカバーの販売は、今夕6時までで終了に。店長さんが明日から違う方の展示があるのを度忘れ。若くてもそういう事はあります。そろそろ回収に行かねば。
実はそのカンパ5000円は用意してあったのだ。昔から3カ月に1度同額の政治カンパをするのが道楽でね(前にも書いた)。田中龍作3000円、山本太郎2000円とここんとこ配分も一定。所が前者が身の丈も成果も考えずに海外取材を繰り返すので(外電で全部分かるよ)、カンパ意欲が失せた。太郎に全額というのも能がない。直後に浜野監督が新作をとの報を思い出した。その振り込み手続き模索中に、君の貼り込みがあったのさ。
旦々舎の諸作品はヤマザキのゲイ物以外は評価しない俺だが、時々現場見物させてもらってる上に、エキストラ代までもらってる義理が(模擬電車に立ってるだけで)。人情からしてアリバイ的協力はしないとね。最初の一般映画の際は、エロ漫画バブル崩壊以前。確か10万カンパして字幕に漫画屋の名前も入れてもらった(光栄?)。以降はつるべ落としに減り、今回のような情けない額に。せめて1万はとも考えたが、居直りリーガル社製の欠陥スニーカーの後釜が(「高島屋」高崎店で購入)、実はまだ買えてないので断念。いがらしあたりが近く100万くらいカンパしてくれるかも知れないし、まあ今回はこれでご勘弁を。期待しないで新作を待つよ。
5月31日…東西線飯田橋駅、九段寄りの入口(首都大学のあるビルの足元)の改札外トイレは凄く清潔と、以前無駄話にも書いた。息苦しい事務所のより遥かに気分がいいので、外出時には必ず寄る習慣。今日も放尿してると眼の前に週刊誌。ファスナー上げてチェックすると、『週刊文春』最新号。いつもは「神田コーヒー」で小林信彦&内澤旬子の連載を。手間が省けた。地下鉄内でたちまち読了。網棚に捨てようとしたが、愚妻が最近は市内の「ワンダーグー」で内澤分のみ立ち読みしてると言ってたのをふと(「そんな男は猟銃で撃ち殺せ!」とかも)。持ち帰って老妻を喜ばせる事に。非公務員ビンボ初老夫婦は、週刊誌1冊自由にならない日々。
夕方から「シネマヴェーラ渋谷」で3本見物。『飢える魂』(監督・川島雄三・’56日活)『続・飢える魂』(同)『街灯』(監督・中平康・’57日活)。前者2本は通常番組。後者はレイトショー。会員はいずれも入場料1100円。前者は30人弱だが、後者は1本立てながら50人以上の入り。映画は本数じゃないね。『飢える~』は川島屈指の凡作で、”新人小林旭”以外は見るべき所ゼロ。特にひどいのが撮影(高村倉太郎)。ピントが合ってて、人物の顔が切れなきゃいんだろうが全ての平凡さ。間宮義雄が撮影担当の『街灯』も主演は南田洋子。じっとり濡れた陰影ある画面からは、到底同じ女優さんとは思えない。前者がデジタルで後者がフィルムという上映環境を考慮してもだ。”渡り鳥シリーズ”みたいな、アクションもの向きの人。非文芸的ながさつなカメラマン。昔、ワイズ出版だかの本を読んだな。全部忘れたが。
5月30日…「神田コーヒー」の愚妻の手刺繍ブックカバー、やっとこさ今日午後までに5枚売れた。最低でも10枚は売りたかったが…。4日の午後1時頃まで売ってもらえる事になったので、近所の方やそうでない方もヨロピク。ヤマザキよ、ホントにチャリンだがカンパしたよ。70歳老醜コンビで、せいぜい冥途の道草に精を出しなよ(念のためだが、射精しろとの意味ではない。もう肉体的に無理だろうが…)。いがらしのぼのぼの原画展、群馬県内への巡業はないの? 「高崎市美術館」あたりで開催してくれると、「シネマテークたかさき」の近所だし、非常に便利なんだが。例のいがらしTシャツ着て行ったら、関係者みたいでちょっとカッコいいかも(大分たるんで来たが)。
5月29日…自宅仕事。夜、「シネマテークたかさき」で『ワンダーストラック』。『キャロル』の監督だが、グダグダしてて(特に前半)演出に全然切れがない。観客3名(俺以外は若い姉ちゃん)。子役が男女共にまるで可愛くないのが救いだった。土地改良事業を控えて、遺跡発掘調査が近所で行われる予定。空き地にプレハブが数軒。ロクでもない連中が出入り、村中のアイドルである”ケンケン雉夫婦”をいじめなければ良いが。雉鍋にしたりしたら、俺が良く磨いだ草刈り鎌でスダレにしたる!(『野獣の青春』での川地民夫タッチで)
5月28日…「古書かんたんむ」の”嫌記棚”、やっと昨日までで棚代の5000円を回収。残り4日じゃ2~3000円も黒字が出ればいい方か。赤字回避で一息ついたのもつかの間。「神田コーヒー」で売れ残りの愚妻特製手刺繍ブックカバーを良く数えたら、3~4枚じゃなく2~3枚しか売れてない。今日も含めて5日しかないのに…。余りに副業が各方面で厳しいので、忙しくなった本業に身が入らない。こういう時にミスを犯すんだよ。中沢編集長にまた一喝されないように用心用心、また用心(記憶力を中心に)。
朝から『ロシアから見た日露戦争』(岡田和裕・光人社NF文庫)。余り読書好きの話題にものぼらないが、同文庫は視点がユニークだし、日本という自惚れ国家に対して忌憚がない。ネトウヨはこういうのを読んで頭を掃除すべきと思うが、八百屋でコンドームを買おうとするに等しいか。
5月25日…「古書かんたんむ」へ。驚くなかれ”嫌記棚”、火・水・木の売り上げゼロ行進。つまり2800円のまま。せめて5000円には達して欲しい(要するに棚代)。期待の「神田コーヒー」(専大交差点の水道橋駅寄り向かって右側)の愚妻の手刺繍ブックカバーもやっと3~4枚。本業は知っての通りだし、いよいよ追い詰められたか? ま、クヨクヨしても始まらない。「三好弥」で生姜焼きライス。本当にうまいよ、ここのおみそ汁。同じテーブルの向かって左手50代、右手70代の2人がカツカレーを。70代の男、食べる前にスプーンを必ずカチャカチャ鳴らす。ここ、テレビも無いから音が際立つ。全然気にしてないカチャカチャド腐れ爺さん、おまけに犬喰い。暗愚盗人シンゾー総理同様、マナー知らずのままくたばるのだろう。50代の男性、早々に済まして不快そうに立ち去る。俺もそいつがみそ汁に着手する直前に退店。
5月24日…「シネマヴェーラ渋谷」で『春の夢』と『河口』。後者、井上靖の原作だが呆れるほど下らない。無自覚な男尊女卑主義者が、無理して奔放な女性を描こうとするから、実に下品で嫌らしい結果に。児童向け読物しか読んでないが、井上の小説って皆こんななの? そこが渡辺淳一同様、スケベ中年に受けたのだろうが。ノーベル賞なんぞもらえなくてホントに良かった。
5月23日…日大のアメフト部の吉田ゴロツキ部長が話題だが、運動部周辺にはこういう低能白痴テロリンチ教師が必ず居る。多くは日大ではなく日本体育大学出身(筋肉脳みそ人間のメッカ)。70年前後の富岡高等学校にも。小林進というハンドボール部顧問だったが、極右校長藤生宣明の庇護をいい事に暴力の振るいたい放題。蛮行に抗議した友人は殴られ蹴られ血まみれ。しかもその状態で職員室に、反省しろと立たされる始末。さすがに新聞沙汰になったが(教職員組合も抗議声明を)、このゴロツキ教師は後に校長にまで出世。群馬県教育界のレベルが偲ばれる。ドクズ野郎とは、俺が帰郷後に「富岡スイミングスクール」「富岡市民プール」の2ヵ所で遭遇。次に会ったらお世話になったお礼の挨拶をと思ってたが、いずれの場所にも2度と薄汚い姿を現わさないのだった。
富岡高校だが、俺が入学した69年から男子校に(小林進が校長になれる群馬県らしいアナクロ政策)。ところが生徒減のため、今年からは市内の女子高校、富岡東高校と合併して男女共学校に。七日市駅に女生徒が乗り降りする様を見ると感慨深い。でも小林進のような教師もきっといるはず。田舎じゃ役人の多くはプチ世襲。同類が教壇ででかい面してるのが普通だ。沈黙は健康に良くないよ後輩諸君。
5月22日…今月前半は調子が良かった「古書かんたんむ」の”嫌記棚”。いきなり大急降下(墜落?)。6日間で売り上げたった2800円(………)。これで雨でも降り始めたら目も当てられない。何とか今までは1度も赤字にはならなかったが(棚代半月5000円)、初体験への予感と恐怖で武者震い。
店側も俺も連日では売り上げが気になり気まずいので、今日は「神田コーヒー」を休んで「珈琲美学」へ。こういう所が俺が小物である由縁。『朝日新聞』『週刊ポスト』を斜め読み、『伝説の編集者 坂本一亀とその時代』(田邊園子・河出文庫)に。
そうか。野間宏は姑息な痴漢野郎だったのか。下町の古本屋にも映画館を縄張りにしてた痴漢青年がおった。青木何とかいう有名人(もう長老か)。名前が出て来ない。著作権継承者も大変。帰りも『伝説の~』を。河出書房は野間宏の生活の面倒まで見てたのか。何度も倒産するはずだよ。あの程度の作家をね。そりゃドンドン小説の尺が長くなるのも無理はない。その間は生活が保障されるんだし。売れたと著者は書いてるが、初期の何作品かはともかく、70年代半ばに学生生活を送ったが、野間の小説なんて誰も読んでなかった。すずらん通りの「ニュー浅草」の宴会で、”我がチンポはここに立つごっこ”をした記憶はうっすらと。後は反戦アピールなんかの際に、律儀に名前だけ出してたイメージ。その野間が晩年、世話になった坂本一亀が自分の自筆原稿売却を企んでると妄想する下りは鬼気迫る。「暗い絵」や「真空地帯」が細々と読まれてる作家に過ぎないのに、自分ではドストエフキーレベルの作家と妄信した結果だろう。欲しかったろうなあ、ノーベル賞。文化勲章もだろうけど、営業政策上もらうわけには行かないし。ただ遺族は立派(担当編集者だった著者も)。肉親も良く知る者も、余程腹にすえかねる体験が多々あったのだろう。お陰で坂本の悪党振りがかすんでる。本書を企画した息子(龍一)の思惑だったとしたら、陸軍中野学校並。
5月21日…「ホッ!」神保町帰りに「神田コーヒー」に寄って一安心。2000円のが一枚売れてた。実は先週の土曜日(19日)から2週間の予定で、同店の壁を借りて愚妻の手刺繍ブックカバーを販売中。全然売れてないと嫌だなと、暗い気持ちで今日はお店へ。専大交差点のそばだから(水道橋駅寄り五叉路の右手。信号前のセブンの右隣)、近所の人は是非寄って、ついでに1枚買ってね。生活かかってます。
事務所で「嫌われ者の記」のバックナンバーを拡大コピー中、『Mate』連載中に189回から191回にジャンプしてるのを発見。つまり1回飛ばしてるから、今の回数からマイナス1にするのが正しい(最新号は257回)。無論、今となってはどうでもいいのでこのままに。最近、ワカメ大喰い男共が怖いので、「嵯峨谷」に行く気になれない。ワカメの無料サービスは、公序良俗及び道義心維持のために即刻中止にすべきだ。
5月20日…『ラブレス』を「シネマテークたかさき」で。観客約15名。御説ごもっとも。方々の映画祭荒らしの監督と。納得。ダニー・ボイルや是枝裕和と、外見は異なるが根は一緒。ケチの付けられない平凡な主張を、絶対的安全地帯から深刻ぶった顔で小器用に表現。1本目は許すがいい加減にしろよな(撮影も自然は中々だが、人物の区別がしずらい撮り方を)。この3人はノーベル賞に映画部門があれば、順番に受賞間違いなし。しかしフランス人の日本文化趣味も最悪。北野武、河瀬直美、そして是枝裕和。内心、黄色い猿を馬鹿にしてるんじゃないか?(本気だとより怖いが)帰りの上信線で『江戸川乱歩作品集Ⅱ』(岩波文庫)の「黒蜥蜴」。当然、京マチ子と丸山明宏を交互に思い浮かべながら。
5月18日…珍しく「古書かんたんむ」の”嫌記棚”の売り上げが、前半8000円台に。早速「東京堂書店」で『村山新治、上野発五時三五分』(村山新治・新宿書房・本体3700円)を。自著『脇役本』(ちくま文庫)の増刷で、ますます鼻息が荒いハマピン((C)向井透史)が某所で激賞してたので、信じてみた。まだ80ページ目。ベストワンかどうかは不明だが、今の所は具体的記述満載で面白い。最近、椅子が消えた「三省堂」と更に疎遠に。東京堂にも椅子は無いが、レジ横の喫茶コーナー客用の椅子に勝手に座って疲労解消。持ち込み禁止の表示。近所のセブンで買ったサンドイッチを、ここで開く奴も居るのかも。俺もコーヒーはアレだが、本は買ってるんだしいいじゃん。でも小心者だから、7~8分で自主退去。老いぼれに案外優しくないよ神保町は。
5月17日…斎藤O子さん、晩婚だったがもう孫が居てもおかしくないな。当時はエロ劇画もまだまだ元気。ロリ系での谷口敬的存在として、南日れん、小鈴ひろみ他の漫画家が居たが(個性的だが売れない低稿料漫画家集団)、うまい物や高級酒が飲める稼ぎがあった訳じゃなし、多分ピンピン元気だろう。俺が知らないだけで、片桐七郎やパンチョス石綿(いしわた周一)、刹那のように死んじゃってる可能性も。漫画家は消耗が激しい職種だが(20代で既に盛りを過ぎたもりやねこは老人のようだった)、非売れ系は多くが長寿をまっとう出来るだろう。どうでもいいが。谷内何とか言う、美形男趣味の足の太い女性漫画家もおった。マヒナスターズ他、懐メロ演歌ファンのファンだったな。あの手は100まで生きるだろう。
5月16日…自宅仕事。好天。富岡市の沖電気製気違い防災無線が、珍しく無意味な臨時放送をしない。落ち着いて副業に打ち込む(富岡警察署のオレオレ詐欺被害防止とか、富岡消防署の山火事に用心とかの糞説教放送が度々。要するに俺たちは仕事してますとの自己宣伝。当然至極なお前らの職務だろう?)。と思いきや11時過ぎ、短くはあったが”お笑いJアラート”の確認放送が。職員平均年収2000万のネトウヨ自称公共放送NHKや(アベトモヒラメ最高裁判事のお陰で今の所は盤石。いい気になってろよ)、防災無線を用いた無意味な北朝鮮真っ青な妄想プロパガンダが、アベネオナチ内閣の3割の支持維持に威力を。
救いは付近にしばらく前から潜む、雉の夫婦の鳴き声。「ケーンケーンケーン」物悲しい所が老いぼれの心を打つ。今や村中の人気者。今年の狩猟解禁期間中も無事に生き抜いてくれ。裏の川の鴨集団同様に。解禁中にハンターを見掛けると、不要なのに雨戸を頻繁に開け閉め、驚いて飛び立たせるようにはしてるが。夕方、コスミックの格安DVDで『オキナワ 神風との対決』を。中で戦艦乗務員が映画を鑑賞。それが何とマリリン・モンローのセクシードレスでのショー場面。’52は彼女が売り出してる真っ最中。プロパガンダ映画のおまけのような場面になぜ? ウィキの出演リストにも見当たらなかったが…。
疑問を残したまま「嫌われ者の記」第258回にも着手。幸いいくらでもネタは。問題は本業と副業周辺の話題のバランス。どういう層が読んでるのか知らないが。蔵の雑誌や漫画は売れそうな分のみセレクト、他は大量に廃棄中。その際に文庫化以降の「嫌われ者の記」(『Mate』の本体他、『レモンクラブ』の「凡人回想録」、『バスターコミック』の「塩山業界無駄話」を含む)掲載誌も、年度ごとに整理。別にどこかが出してくれる訳ではないが、売り込むにしろ自費出版するにしろ、1度はしておかねばならない作業。自宅のコピーは拡大コピーとかやりづらいので、何年か分をまとめては事務所に送りコピー、再度返却。捨てればいいのに、年ごとに揃えれば売れるかもとの邪念が(経験的に雑誌は高値で売れないと承知してるのに)。宅急便代を考えると実に馬鹿げた作業だが…。
最近の
投稿者:
ゲゲゲ
投稿日:2018年 5月11日(金)09時13分20秒
ハリウッド作品は黒人や有色人種の配役に
えらい気を使いますね
宮古島のヴィラでのフレンチはやめ辺野古でイタリアンを食べてきました
投稿者:
ズビズバ
投稿日:2018年 5月 3日(木)14時14分43秒
那覇から路線バスで2時間20分ほど。辺野古バス停で降りるとは田舎集落という感じで商店もあまりありません。ここに来たのはベトナム戦争当時に栄えた「アップルタウン」というアメリカ村を観るためですが、それらしき所は何処にも。海辺に行くとテント村があり中の市民に聞くと、そんなことオレに聞くなよと言う表情。しばらくうろついていると地元の人がいて、そこの階段を上がっていったところと。
階段を上がった高台には英語表記の建物が多く残っています。下からだとここに街があるとは思えません。イタリアの中世山岳都市を連想させます。英字の店はほとんど潰れていますが、1軒イタリアンレストランがあり昼食ができました。昨年当選した名護市長は公約の一つにスターバックスの誘致を揚げていたので是非この土地に、居抜き物件はありそうです。
写真
(上左)辺野古バス停 (上中)辺野古の海 (上右)テント村
(中左)階段 (中中)イタリアンレストラン (中右)ミラノ風ハンバーグステーキ
(下)アップルタウンの英字建物
下々の者へ(その1451)
投稿者:
しおやま・よしあき
投稿日:2018年 5月 1日(火)13時13分25秒
編集済
5月15日…西荻窪の「盛林堂」経由での出勤。スペペペ! 売り上げたった13冊で約7000円と最低記録を更新!!(40冊前後送ってる)。売り上げの1割しかピンハネしてない店側も、やってられない金額だ。猛省して出直します!(本業も副業も最近こればっか。四方八方ペコペコライフ)以前と言うか数年前まではここは、1000円以下の本は売れないとの夢のような伝説が(月に2万もざらだった)。今は500円以上だとなかなか動かない。特に単行本は。多分俺だけではない傾向かと。「古書かんたんむ」同様、400円以下にしないと駄目かな。あ~あ、重たいのにやってられねえよ。盛林堂ミステリアス文庫が高めだったので(2冊で約5000円)、古本は節約して買わない。やっぱ1000円でも儲けが残らないと、趣味とはいえ寂しいよ。小野店長には悪いけど。
今夜はもう「神楽座」での大映旧作上映日。駄作でも明るい作品だといいな。何せ昨夜「岩波ホール」で観た『マルクス・エンゲルス』が、ただ陰気なだけの山無し落ち無し意味無しの”やおい映画”だったから。題名に騙されたのか、中高年を中心に50人以上と同館としてはヒット。ただ終映後は「何だよこれ?」感120%。2人の陰謀趣味的性格描写や、女性を前面に出してる辺りで新鮮さを出そうと? 前者は両名を嫌な人物にさせてるだけだし、後者は取って付けた感じで姑息。製作者の腰がフラダンス。理想は高かったが手法は独裁的だったと、土台をキッチリ据えれば良かったものを。『レッズ』でさえ聴かせた「インターナショナル」さえ流れず、老人割引き1500円が本当に惜しくなる愚作。
5月14日…たのしい事務所の代表だった、松島直行編集長のお父さんで映画評論家の松島利行氏が死去(80歳)との訃報記事が、『東京新聞』に。喪主は妻の三留まゆみと。結局結婚出来たのか? ま~センセとも10年くらい会ってない。タコ多田が偶然競馬場で見掛けたって話も、もう7~8年前だろう。お父さんには『レモンクラブ』でコラム書いてもらった事も。松田政男あたりもそろそか?
5月13日…「109シネマズ高崎」7で『孤狼の血』。3時過ぎからの回、観客約25名。7割が『仁義なき戦い』観た経験ありの、中高年単独客やカップル(他は若者)。この割合が半々位だと続編製作も即決定だったのかも(成績は知らないが)。けど面白い。本畑の韓国映画に遜色無い。真木よう子の彼氏役以外は、大根もほとんど出てない。役者のレベルや脚本の周到さが、『アウトレイジ』と根本的に異なる(ただ島に吐いた犯人を連行しないのに、すぐに死体が見つかるのは変)。こちら本格的暴力劇画、あちら結果的三文ギャグ漫画。
劇画と言えば時代考証も確か。放火の小道具に『漫画エロトピア』が出て来たのには驚かないが(当時、エロ劇画界の『少年ジャンプ』と関係者が)、その増刊号の榊まさるの『愛と夢』までがアップで。ビックリ。細部にこそ真実が宿る。右翼団体幹部のピエール瀧の事務所に、天皇裕仁の御真影が掲げてあったのも、当然とはいえ若松プロ出身らしく姿勢だ(カメラも逃げない)。吉田恵輔や白石和彌は信用出来る演出家。ただ東映系資本で撮る場合が多いせいか、大ヒット作には恵まれてないな。
帰りの上信線で、『子規居士の周囲』(柴田宵曲・岩波文庫)読了。小出昌洋の解説も、ゲロなのが多い同文庫としては珍しく読後感良し。「笠原和夫日記」が復活した『映画芸術』に。西部邁の追悼特集などどうでもいいが、松本俊夫同様に理屈は3人前だが作物はサッパリの菅孝行の自伝とか(結構読ませる)、やや読みどころが増えた。ここにも白石和彌が登場。行きつけの立ち喰いそば屋の店主に、『孤狼の血』出演の役者と間違えられるという秘話を公開、大サービス。『キネマ旬報』の同作特集より数倍充実。
5月11日…昨日までの「古書かんたんむ」の総売り上げ9200円(棚代5000円)。いくら爺様のままごととは言え、半月で1万前後にはなって欲しい。今後は雨模様の日が増えそうだし絶望的か。「神保町シアター」で2時過ぎから、梅崎春生原作の『ボロ家の春秋』(監督・中村登・’58松竹)。7部の大入りだったが、いちいちテンポが外れまくった笑えない凡作喜劇。誰もが岡本喜八が演出したらと思ったろう。
その前の1時30分頃、すずらん通りの「小諸そば」で2枚冷やしたぬき。俺まででそばが切れて食券が10枚前後溜まり、同数の客の不穏なムードが店内に満ちる(ゆでてます)。ただ俺と同世代の白髪頭の婆さん手際はなかなかで、吉原を訪れた戦場帰りの兵隊をさばく、因業な遣りて婆さんみたいな手管で次々に兵隊客を撃破。同店にしては珍しく、まあまあな女性兵士も2名。男も用意してるのか?
男と言えば、帰りに寄った「神田コーヒー」で読んだ、内澤旬子の『週刊文春』の新連載も凄いね。小林信彦の休載を補って余りある。ガテン系男趣味の宿命のような気もするが、人様の、特に知ってる著名人の災難は本当に面白い。いがらしあたりもそういう事件に2つ3つ遭遇した方が、経歴に深みが出るような気も。
5月10日…3部の入りの「シネマヴェーラ渋谷」で『格子なき牢獄』(’38仏)『黒蘭の女』(’38米)。充実した女性ダンディズム(任侠精神?)炸裂の2本立て。前者の字幕、影絵状に金ノコで鉄の格子を切る場面が。70年代前半から中盤、明大では駿台祭に合わせてロックアウト中だった学生会館解放闘争が。要は商学部の庭でロックコンサートを開催、盛り上がった所で隣接する学館の鉄柵を金ノコで切り乱入を。すぐ再封鎖されるのだが、毎年お祭り状態で楽しかった(ダシに使われたバンドの皆さんはお気の毒)。警察国家化が進行し切った今なら、器物破損で即現行犯逮捕だろう。商学部に入ったすぐ左側に夜間部中央自治会、学苑会のボックスがあった。しかし73年春に革マル派の襲撃を受け(トラメ他多数の物品も盗まれた)、防衛上危険だという事で記念館中庭奥の1階に移転したとの記憶が。この種の事実は明大発行の自画自賛大学史には出て来るはずないから、内ゲバ時代を生き抜いた反帝学評関係者は、ボケないうちに詳細な記録を残して欲しいもの。思想の変転などどうでもいいからさ。
5月8日…のむみちが聞き役の宝田明本、もう「東京堂書店」に平積み。隣に『女優芹明香伝説』(芹明香・鈴村たけし・ワイズ出版)も。薄いので有名な新潮新書を、ダンボール紙で挟んだ感じ。これで本体2376円。充分に立ち読み可能な分量だが、投げた感じの編集姿勢にその必要も感じず。同社の映画本にはままありがちだが。のむみちの苦手な、いや嫌いな作曲家の木下忠司。102歳でまだ御存命だったのね。やたらにキーキーして騒々しい音楽だったような記憶(自信ないが)。
そりゃどうでもいいが、女性漫画家の根性は本当に昔から不変。やおいは特にひどいって話を昔聞いたが、エロも同じ。それが職務だから耐えるが、古来から女性漫画家は追い詰められると開き直りがち。この道一筋41年の俺様が言うのだから本当。何十人もの女性漫画家が、鋳型で抜いたような逆上じみた発言、行動を。居直っても雑誌の発売日は変わらない。結局は合わせるしか無いのだ。そういう現実を直視するのが心底苦痛らしい。ふと考えれば、ネトウヨの歴史認識に似てなくもない。三浦瑠璃なんか見てると、追い詰められた女性漫画家っぽいし(支離滅裂)。無論男性漫画家にもそういうタイプは居る。だが多くが素直に、「出来ません」との対応を(99%が逃げないし)。消えたり、居直られるよりは対策が取り易い。実に単純な事だと思うが、ヤボテンには女性漫画家の心の機微は遂に理解出来ないのだった。
夜、「国立”アベトモ”アーカイブ」で『維新の曲』(監督・牛原虚彦・’42大映)。ダラ長。帰りは高崎俊夫と地下鉄入口まで一緒。「あなたが『キネマ旬報』の著者短信でほめてたコスミックの戦争ものDVD、確かに凄いの入ってるね。今ヴェーラでやってる『五本の指』もアレで観たし。社名も入れてやれば良かったのに」「あんなトコまで読んでるの? 怖いなあ」「『シナリオ』が余りに糞退屈なんで、キネ旬に乗り換えてね。雑誌はああいう所が一番面白いヨ」「コスミックのDVD、西部劇も凄いですよ」「今度そっちも買うか。ただあそこの影のオーナーの塚田って奴、外見は温厚だけど悪党でね。廣済堂、大陸書房…業界流れ者で俺の友達も随分と金銭的に泣かされてるし」「でもあのDVDはいいですよ」「奴の唯一の善行かな」小林信彦や川本三郎にもサンプルプ贈呈はしてないのか、両名の著書にもコスミックの社名は登場しない(某社は頻繁に社名が)。著名人に媚びないのは偉い。本当は単にケチってるだけだとしても。
5月7日…『キネマ旬報』の映画本ベストテンて、毎年本当に説得力ゼロ(今回は田中陽造本。俺も読んだが並だって。映画のそれは最初から信用せず)。評論家他の選者が馬鹿なのか、そのレベルの連中を据える編集者がボケなのか、一応は謎。謎でないのは『さらば青春、されど青春。』の監督へのインタビュー。表紙の3に全面カラー広告を出稿していただいたお礼なのは、分かり過ぎるほど分かる。ただ文中に幸福の科学との言葉が一切出て来ないのが異様。たかが映画雑誌だ。職員年収平均約2000万のネトウヨ公共放送局NHKや、「国立”アベトモ”アーカイブ」を気取る必要は無いだろうに。
5月6日…田植えに備えて水路の泥上げ。田んぼを水路沿いに持つ村人10人が参加。実際に田植えをするのは2~3件か。高い堤防がある場所の土砂は持ち上げるのが大変で、俺を含む若手(?)3人位しか作業が出来ない。果たして3年後は? 約2時間の作業。市内の医者の評判が聞けたのは、年寄りには助かった(通ってる1件はひどいヤブとの噂)。帰宅後、おかRA(福岡)、真弓大介(青森)、ペイントロボ(神奈川)に電話。ペイントのお母さん、歳を重ねたのが声で分かる。早死にした伊集院808のお母さんをふと。口座に原稿料が振り込まれ始めた当初、馬鹿息子が悪事を働いてるのではと深~く心配を。説明するのに往生。今ならその気持ちは良く分かる。夕方、『画商~』読了。終りまで抜群に面白かった。最後のどこぞかの女性の解説のみつまらなかったが。
5月4日…最寄り駅朝8時30分前の上信線で上京。車中の読書は『画商デュヴィーンの優雅な商売』(S・N・バーマン・ちくま学芸文庫)。文章も分かり易いし、金持ちのコンプレックスを多面的に突きまくる主人公の商法が面白い。「シネマヴェーラ渋谷」で『快楽』(監督・マックス・オフュルス・’52仏)。7~8割の入り。いい映画なのは分かるが、田舎生まれのヤボテンには理解し切れない面も多々。ジャン・ルノアールの映画を観た際にも常に似た感慨を。事務所に。本を吊るして「古書かんたんむ」へ(途中の「日高屋」で中華丼)。三社祭りで人々が靖国通りや白山通りに、道路一杯に溢れてる。デモの際は4分の1斜線しか使わせないに、ふざけてる。裏金警官もほんのわずか。交通規制など簡単なのだ。日本の民主主義は他国の4分の1という訳だ(韓国や台湾以下)。「古書~」の田中社長に「神保町シアター」の招待券を頂く。いつもすいません。コミガレは珍しく文庫本1冊のみ。「神田コーヒー」は今日も営業。どうせ休みだろうが、一水社の森田編集長にメールを1本。
5月2日…原稿を持参したいトう、アシとでヤフオク無駄話。眼鏡猿風アシ君、まだ元気だがそろそろ余命が尽きる時期だ。いトうのアシ、1人目が30代の脳溢血でヨイヨイ状態(元自衛官)。2人目が歩道を歩いてて、突っ込んで来たトラックに轢かれて即死。今のニヤケ猿君だけが無事だなんて、弁証法的に言っても有り得ない。今回は犯罪者ないし狂人に、刃物で刺殺されるような予感が。無論、無事であって欲しいと心から願ってはいるが(空々しい?)。
神保町。田村は連休でコミガレは開催中。平台では横尾忠則装丁の単行本や雑誌の特集(3冊500円)。アングラサイケ時代の横尾ファンがくたばり始めたので、需要を上回る供給が続いてるのだろう。横尾は各種ポスター他の紙物類は人気だが、本や雑誌は糞サッパリ。俺もかなり持ってたが、ほとんど売り払った(もちろん捨て値)。東映ヤクザもの他の映画のポスター値段が崩落して久しいが、今後は寺山修司や唐十郎、森山大道、アラーキー他の書籍が続くのだろう。
荒木の事務所のセクハラ問題へのマスコミ取材に対する対応が、「個別の問題には対応しない」だったのにはガックリ。裏金警察や調活費泥棒検察、エロセクハラ財務省他じゃねんだから。問題の真相は不明だが、こういう尊大な対応をする”芸術家”は、過去の例からするとすぐに叙勲だな。
4月30日…連日の「シネマテークたかさき」通い。駄作を撮らない吉田恵輔脚本&監督の『犬猿』。当然またもやクソ面白い。冒頭の邦画予告メタクソ映像から笑い続ける(観客約15名)。度々口をハンカチで抑える。何せ群馬の観客は大人しい。ブス姉の遊園地での鼻息爆発場面でも黙って観てるし。笑っても金取られる訳でもないし、恥ずかしくもないだろうに。『素敵なダイナマイトスキャンダル』レベルの映画に無理して笑う奴は馬鹿だが(演出者のセンスゼロ)、本作は間違いない秀作。吉田監督の打率は山下敦弘を完全に凌駕。チラシのよればほとんど観てる。小林信彦もどこかで書いてたが、『純喫茶磯部』観たらそりゃもう追いかけるよ。
帰りの上信線で『江戸川乱歩作品集Ⅲ』(岩波文庫)。そいういや「シネマテーク~」、最近は若い人たちがメインで、幹部を全然見掛けない。対外的文化活動で多忙? 早死にした創立支配人のオッサンは、ガンとの闘病中も便所スリッパのようなドス黒い顔で、ロビーの隅から客の様子をチェック(嬉しいような悲しいような顔で)。支配人なら当然だ。ボランティア他の運営に、客としては支障は感じていない。だが、年々ムードが高崎市役所の末端化。おおがかりな高崎映画祭が、その傾向に更に拍車を掛けてるのだろう。年寄りは映画祭なんてクソクラエ! 吉田恵輔映画祭をやれよ。
4月29日…谷中の一箱古本市、今年は申し込みをすっかり忘れてて、気付いたのは締め切り終了後(老人性ボケ)。客として参加しようと自宅を出たが、上信線で開いてた『銀幕に愛をこめてー僕はゴジラの同期生』(宝田明・聞き手・のむみち・筑摩書房)がまあまあだったし(70点)、続きを読みたいせいもあり即東京行きは断念。「シネマテークたかさき」で『ウィストン・チャーチル』『ハッピーエンド』をハシゴ。前者40人前後のヒット(後者約10人)。ここ、読書好きのために館内照明をもっと明るくしてよ(音量アップもな)。出演作、同等に論じてるには話者の人格が出てて好感が持てるが、怪獣もの以外の代表作、『その場所に女ありて』『100発100中』等の話題はより詳しく知りたかった。
宝田明だが、20世紀まではと言うか、最近まではかなり軽視されてた俳優。今井正、山本薩夫、木下惠介、今村昌平、大島渚他の社会派が人気を得てた時代には、反共主義の東宝資本製作のミーハー恋愛映画にばかり出てた、ニヤけてキザな大根俳優との見方が支配的。当たってる面も無くはないが、お陰で俺たちの世代は千葉泰樹や鈴木英夫の傑作群は、中年以降でないと確認出来なかった(「並木座」も「文芸坐」も「大塚鈴本キネマ」もまず上映せず)。いい例が79年に出た、『キネマ旬報』臨時増刊の『日本映画俳優全集 男優編』。宝田はわずか2段(執筆者は西沢正史。『その場所に~』や『100発~』には一言の言及も無い)。高木丈二、高島忠夫、高橋悦史、高橋幸治とほぼ同じ扱い。ちなみに『銀幕~』によれば意地悪な池部良(通称”スケベ良”)は約8段(1ページは4段)。天知茂も宝田とほぼ同様。社会派が人気を失い、非イデオロギー派が人気を集めるのと比例、宝田が復活したのが類書の変転をチェックすると良く分かる(中川信夫だけでなく、井上梅次が評価されつつあるから、天知も今なら8段か)。ただ見る目のない奴は絶えない。『ぴあシネマクラブ』2007年版の索引の男優ページには、大地康夫や高嶋政伸はあるのに宝田明の項目が無い。その時代の人気と執筆者の趣味に流される世界とはいえ、不公平過ぎるだけでなく日本映画史への冒?だ。
反共主義の砦の東宝スターだった宝田が、今や全国各地で反戦シンポジウムに積極的に参加してるのも歴史の皮肉。NHKラジオで腰巾着アナウンサーの妨害にもめげずに持論を貫いたり、大陸で大日本帝国に遺棄された世代は、桑田圭祐なんぞとは全然根性が違う(なかにし礼とかも)。いずれにせよ、流行というものははかなくて信用出来ないな(自戒)。
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